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くまモン電車、インバウンド利用10万人を突破

くまモンラッピング電車が映る「働くって、いいもんだ。THE 25 YEAR TRAIN」のワンシーン
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 熊本電鉄(熊本市中央区、中島敬高社長)が運行する「くまモンラッピング電車」が、国内外の注目を集めている。くまモン人気の高い台湾を中心に、インバウンド(訪日旅行)客の利用が今年4月、10万人を突破した。この車両を使った動画も制作され、熊本の知名度向上に貢献している。(谷田智恒)

 北熊本駅(熊本市北区)で4月19日、くまモンラッピング電車の外国人利用10万人超えの記念イベントが、催された。10万人目となった台湾からの家族連れは、くまモンのぬいぐるみを記念に贈られ、笑顔を見せた。

 くまモンラッピング電車に乗った外国人観光客は、爆発的に増えている。団体客だけでも平成26年度の4282人から27年度7719人、28年度2万1584人、29年度は6万3087人に達した。

 把握できない個人旅行者を含めると、海外からの利用はもっと多くなるという。

 同電車は、26年3月に運行を始めた。現在1~3号車(いずれも2両編成)が走る。

 1号車は東京都営地下鉄三田線で使われた6000形車両を使う。

 2、3号車はどちらも東京メトロで活躍した01系車両を譲り受け、「01形」車両として走らせている。

 熊電は6年前から、親日的な台湾からの誘客に力を入れてきた。

 熊本県と熊本市が25年9月、台湾・高雄市と国際交流覚書(MOU)を締結したのも追い風となった。さらに、台湾でくまモン人気が高まった。

 人気の秘密は、車両にもある。29年10月に運行を始めた3号車は、導入当初から台湾客を意識した。

 同社運輸課長の中野育生(いくお)氏(52)は「台湾を中心に、中国系の人々は原色を好む傾向があるということで、3号車は車体を全面黄色にした」と話した。

 こうした工夫が受け入れられた。熊電は現地に足がかりをつくろうと28年6月、同社初の海外事務所を台湾に開設した。

 中野氏は「台湾の人々が、くまモンラッピング電車を観光地の一つにしてくれた。ただ、未来永劫(えいごう)これが続くわけではない。東京五輪や、ラグビーW杯など熊本での世界スポーツ大会を控え、今後は個人旅行の利用者を開拓していきたい」と語った。

 くまモンラッピング電車は4月下旬、ネットでも話題となった。

 東京と熊本で通算25年走っているラッピング電車の車両を舞台に、熊電と東京メトロの勤続25年の社員が語り合う動画が公開された。

 動画は、サントリーの缶コーヒー「BOSS」シリーズの発売25周年にちなんで企画された。

 車両にゆかりのある東京メトロの運転士や整備士4人が熊本を訪れ、熊本電鉄の社員2人と「同期会」を開く様子を収めた。

 作品中、米国民謡「線路は続くよどこまでも」に合わせ、東京メトロ社員が25年間の仕事を振り返る。「初めて電車の整備をしたのが01系。いろんな工具の使い方とか教えてくれた」などと昔を懐かしむシーンもある。

 東京メトロの社員は「旧友」の車両と再会を果たす。「くまモンのラッピングがすごい。帽子(パンダグラフ)をかぶり、スカート(泥よけ)も履いて変わりましたね」。地下から地上に出て、大きく様変わりした車両を感慨深そうにながめた。

 さらに、東京メトロと熊電社員が、事故も故障も起こさないように毎日を送る鉄道マンとしての矜持(きょうじ)を語り合った。「明日も、なにもない日にしよう」というメッセージに、働く素晴らしさを込めたという。

 この動画に熊本電鉄は「1つの車両が東京と熊本、人と人をつなぎ、当たり前に見える日常が当たり前でないことを改めて考え直すきっかけとなった。今後も社員一同、努力を積み重ねていきたい」とコメントした。

 動画「働くって、いいもんだ。THE 25 YEAR TRAIN」は東京メトロの駅構内や車内で公開。同社特設サイトや熊本電鉄のサイトでも閲覧できる。

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