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防災士3439人、震災直後の3.6倍 龍ケ崎、常総で活動本格化

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 ■研修会など開催 地域の課題あぶり出す

 防災に関する知識や技能を有する県内の「防災士」が5月末時点で3439人となり、平成23年3月の東日本大震災直後の約3・6倍に増加した。災害時の被害軽減や防災意識の啓発への貢献が期待されている注目の資格で、龍ケ崎、常総両市内では防災士が活動を本格化させている。(海老原由紀)

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 県内で2番目に多い242人(5月末時点)の防災士がいる龍ケ崎市は今年、市内在住の防災士でつくる組織を立ち上げ、16日に初めての研修会を開いた。

 防災士の役割を改めて確認し合い、協力関係を構築するのが狙いで、市文化会館(同市馴馬町)を会場に61人の防災士が出席。地区ごとに分かれて課題と解決策、その成果をめぐって意見交換した。

 長山地区の目黒企久江(きくえ)さん(59)は災害弱者の救援について「誰が助けるのかが分からない状況」といい、「個人情報を守りつつ、災害時に助けるルール作りをしないといけない」と話した。川原代地区の長塚務さん(75)は「防災に対する(住民の)意識が薄い」と指摘し、解決策として起震車を使った災害の疑似体験を提案した。

 話し合った内容は各地区に持ち帰り、自主防災組織などの取り組みに生かすという。今後は地域の防災訓練への参加や企画運営をする構想も練っている。

 一方、27年9月の東日本豪雨を教訓としている常総市は、防災士の育成に力を注ぎ、5月末時点で175人にまで増やした。同市中妻町では「根新田町内会」が、防災士5人を“中心的存在”に位置付ける自主防災組織を発足させた。災害時に住民の安否を確認するための黄色いタオルも導入し、17日の防災訓練でテストした。

 訓練は、約100世帯が参加し、震度5弱の地震が発生したとの想定で進められた。携帯端末に地震発生のメッセージを受信した住民は、屋外に「無事です」と書かれたタオルを掲示し、近所に声をかけながら事前に決められた場所に集まった。担当者が名簿をチェックして参加者全員の安否を確認すると、災害対策本部に報告した。

 防災士の中根正市(まさし)さん(47)は「実際に地震が起こると塀が倒れたりするので、タオルの見えやすさが重要になる」と話す。

 訓練は「成功」に終わったが、指導にあたった防災士からはタオルを掲げる位置や住民の集合場所に関する課題も挙がった。自主防災組織会長の加藤岩雄さん(72)は「課題を書き出し、誰もが参加しやすく、効果的な訓練にしていきたい」と語った。

 防災士は東京都のNPO法人「日本防災士機構」が15年に始めた資格制度。同機構が認証する研修講座や救急救命講習を受け、試験に合格すれば資格を得られる。

 県内の防災士はいずれも5月末時点で、つくば市が最多の244人、次いで龍ケ崎市の242人、高萩市の232人、水戸市の223人、牛久市の201人の順となっている。

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