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埼玉県議会開会 全国知事会会長就任に祝意なく 自民、知事選にらみ対決姿勢

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埼玉県議会開会 全国知事会会長就任に祝意なく 自民、知事選にらみ対決姿勢

 6月定例県議会が18日開会した。ただ、4月に全国知事会会長に就任した上田清司知事に対し、斉藤正明議長(自民党)の祝意はなく、来年の知事選をにらんで県議会最大会派の自民党の上田氏への対決姿勢が際立つ異例の幕開けとなった。県議会の同意が必要な県民栄誉章「彩の国功労賞」の授与をめぐり、県が想定していない対象者への贈呈案を自民が検討していることも判明し、早くも不穏な空気が漂っている。(黄金崎元、川上響)

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 自民党県連は来春の統一地方選、それに続く来夏の知事選という「選挙イヤー」を強く意識している。同党県連の鈴木聖二幹事長は「知事選の候補者選定で神経をすり減らしている」と語るなど火花を散らす。

 上田氏が全国知事会会長に就任して初めて臨む18日開会の6月定例会。22年前に土屋義彦知事(当時)が全国知事会会長に就任した際、自民党出身の議長は祝意を述べたが、今回は一言もなく、むしろ、議場で会長就任が紹介されると、ヤジが飛んだ。

 「自ら作った多選自粛条例を破って知事は4選を果たした。その人が全国知事会のトップになるのはいかがなものか。そんな人に祝意は述べられない」。自民党県議団の小島信昭団長は上田氏への敵意をむき出しにする。

 加えて、遅ければ「旬が過ぎる」として上田氏が早期の授与を望んでいた今冬の平昌パラリンピックで活躍した村岡桃佳選手と、マラソンで日本新記録を更新した設楽悠太選手への彩の国功労賞贈呈案も各会派との調整が付かず、開会日に提出できなかった。

 「早く表彰したかったが…」とこぼす上田氏に対し、小島氏は「これまでの選定の基準がわからない。時間がたっても価値が下がるものではない」と一蹴していた。そんな中、自民党県議団では、5月の世界競歩チーム選手権の男子50キロで優勝した荒井広宙選手も表彰対象という案が浮上し、県側を揺さぶる。ただ村岡、設楽両選手への贈呈案は追加提案の形で閉会日(7月6日)に採択する見通しで、自民党側もこれ以上の“遅延行為”は県民の理解を得られないとの判断に傾きつつあるようだ。

 選挙イヤーを見据え、付帯決議を連発するなど上田氏との対決姿勢を鮮明にする自民党県議団。野党サイドは、「県民にとって本当に有益なのか。県政の停滞を招いている」と批判する。