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【発信!宇都宮「キスできる餃子」】(4)パーマ屋文具店・森田光子さん

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 ■子供の居場所を支え半世紀

 映画「キスできる餃子(ギョーザ)」の序盤、主役の足立梨花さんが子供を迎えに来る場面で登場するのが「パーマ屋文具店」(宇都宮市中央本町)だ。美容院なのか文房具店なのか不思議な店名だが、実は駄菓子店。今でも小学生らのたまり場だが、宇都宮市中心部の学校に通った市民にとっては子供の頃の憩いの場。3世代にわたって店に通う家族や、大人になっても飲み物や菓子を買いに来る市民もいる。

 店先に50年立つ店主、森田光子さん(77)によると、「隣は、おばちゃんがやっていた宇都宮で一番古いという美容院」というのが店名の由来といい、森田さんのしゅうとめが始め、親族によって今も引き継がれている美容院の隣で開業した文房具店がこの店の出発点だ。

 森田さんは「嫁いできたのは50年前。その頃が一番忙しかった」と振り返る。登校前の児童が必要なものを買いに来るため、朝早く店頭に文房具を並べ、児童が下校するころには駄菓子とおもちゃに入れ替える。今はやっていないが、もんじゃ焼き、おでんも評判だった。

 「ここに来れば、他の場所を探さなくても友達に会えるので、みんな来ていた」

 すぐ近くに市立中央小学校があり、近くの小学校の児童も来る。店の前の道路は子供たちであふれ、朝から夕、自動車の通行止め区間を設定。「ちびっこ天国」「ちび天」と呼ばれ、メンコ、ベイゴマを持って道路で遊ぶ子供もいた。「もちろん、今は道路で遊ぶ子供はいない。だけど、塾もあるし、親の目の届かないところは危ないというし、遊ぶ場所も時間もなくて、今の子供はかわいそう」

 子供の数も減って、昔ほどではないが、今でも放課後に子供たちが集まり、にぎやかに過ごす。そんな子供の居場所を支え、半世紀になる。

 撮影の日は偶然、軒先の雨よけビニールを取り替えた日だった。森田さんは「古くなって雨漏りもするし、新しくしたら作業の日と重なった。本当に偶然なのよ」と笑う。

 ところ狭しと、駄菓子とおもちゃが並ぶ。“宮っ子”に愛され続けている駄菓子店の昭和の雰囲気が、そのままスクリーンに登場している。

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