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【W杯開幕 県勢復活の鍵】(3)成功祈る元清水市職員 ロシアとの絆、今も…

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【W杯開幕 県勢復活の鍵】
(3)成功祈る元清水市職員 ロシアとの絆、今も…

 サッカーのワールドカップ(W杯)でつながった絆。今度はエールを送る番だ。2002年の日韓大会でロシア代表のキャンプ地だった清水市(現静岡市清水区)。受け入れに尽力した元市職員、綾部美知枝さん(69)は、今でもロシアの関係者との交流を続けている。14日に開幕したサッカーの祭典、W杯ロシア大会の成功を心から願っている。

 ◆キャンプ地誘致で縁

 綾部さんはサッカーどころの地元で長年、少年チームの指導者として知られ、Jリーガーの卵だった長谷川健太氏(現FC東京監督)らを指導した。日本サッカー協会の理事も務めた。市職員として、多彩な人脈を生かしキャンプ地の誘致活動を展開。ロシアとの縁ができた。

 「若くてもの静か。だけど、よく笑ってフレンドリーだった」と当時の代表選手を振り返る。代表チームが練習した「清水ナショナルトレーニングセンター」(J-STEP)には、ロシアのテレビ放送を受信するため設置したアンテナが今も残る。

 トラブルもあった。キャンプ入り直前、何者かがグラウンドに除草剤のようなものをまいて芝生の一部が枯れた。急遽(きゅうきょ)、修復作業に追われたが、ロシアチームの役員は「何の問題もない。最高だよ」と言ってくれた。

 日韓大会は1次リーグで敗れ、わずか約3週間の滞在だったが、その後も市内で開かれた全国少年少女草サッカー大会にロシアの少年が参加するなど、交流が生まれた。

 ◆東京五輪で再び

 平成22年に国際サッカー連盟(FIFA)の理事会でロシア大会が決まった際、綾部さんはロシア・サッカー連盟に決定を祝うメールを送った。連盟の関係者からは「ありがとう」と返事があり、現在もメール交換が続いている。

 綾部さんは現在、2020年東京五輪でのキャンプ地誘致にも携わる。ロシア代表に再び戻ってきてほしいと願う。開幕した大会の成功を心から祈っている。