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ホタテ貝毒の被害深刻 村井知事、きょう女川視察

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ホタテ貝毒の被害深刻 村井知事、きょう女川視察

 県内のホタテガイの養殖漁場は14日現在、まひ性貝毒のため全域で出荷が自主規制されている。昨年は成貝になる前の「半成貝」の斃死(へいし)で水揚げ量が激減、その影響も深刻で、生産者の苦境は長期化する見込みだ。15日には村井嘉浩知事が主な生産地の一つの女川町を視察、生産者や地元漁協関係者から直接話を聞くことにしている。

 県内でホタテは「女川湾・牡鹿半島東部」を南限とする7海域で養殖されている。今年は3月下旬から同海域や気仙沼市本吉町近辺の「小泉・伊里前湾」海域で、まひ性貝毒が国の規制値を超え、出荷の自主規制を始めた。4月下旬までに養殖全海域に蔓延(まんえん)し、県内では養殖ホタテが出荷できない状態になっている。

 昨年のまひ性貝毒による出荷自主規制は「気仙沼湾」海域で5月下旬から行われた約1カ月の1回だけだった。

 県水産業基盤整備課によると、規制解除には毎週行われる検査で、規制値を3週間連続で下回る必要があるが、「ホタテは毒素が抜けにくい傾向がある」という。水温が上がれば貝毒を持つプランクトンは減るが、今年は蓄積された毒素の量が多いとみられている。

 これに追い打ちをかけているのが、半成貝の斃死の状況。主に北海道から購入する半成貝(6~8センチ)は約1年かけて成貝にして出荷するが、昨年4月から今年3月までの漁期の水揚げ量は約4200トン。前シーズンの7300トンから大幅に減り「飛び抜けて悪い状態」(同課)だった。斃死の原因は不明。生産者や関係加工業者の経営への悪影響は、すでに昨シーズンから始まっていた。

 一連の被害への対策として、県は11日から仙台、東部、気仙沼の各地方振興事務所の水産漁港部に相談窓口を設置。対象は生産者とホタテを扱う加工業者で、受付内容は(1)まひ性貝毒や生産・出荷に関する情報提供(2)今後の経営計画作成指南など漁業経営の改善支援(3)県融資制度などの融資に関する相談-などという。