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岩手・宮城内陸地震から10年 栗原で追悼式300人が冥福祈る

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岩手・宮城内陸地震から10年 栗原で追悼式300人が冥福祈る

 死者、行方不明者23人を出した平成20年の岩手・宮城内陸地震から10年となる14日、人的被害が最も大きかった宮城県栗原市の栗原文化会館で追悼式が行われ、遺族ら約300人が犠牲者の冥福を祈った。千葉健司市長は式辞で「被災者は幾多の困難を乗り越え、復興への道を歩んできた。輝かしい未来の栗原市をつくるため、全力を尽くす」と誓った。

 宮城県の村井嘉浩知事は「これまでの災害を教訓に危機管理意識を高く持ち、安全、安心の確保に努めていく」と追悼の言葉を述べた。

 経営する旅館「駒の湯温泉」が地震に伴う土石流に襲われ7人が死亡、自身も母と兄を失った菅原昭夫さん(62)が遺族を代表してあいさつ。「今でも悔しさや悲しみは消えることはないが、たくさんの励ましや応援をいただき、再びお客さまを迎えられるようになった。10年がたち、今年が本当の意味でのスタートだ」と語った。

 式後、仙台市泉区の弟夫婦が犠牲になった伊藤千秋さん(75)=同市青葉区=は「10年前のことを改めて思い出した。優しい弟で、長生きしてほしかった」としのんでいた。栗原市内では、地震発生の午前8時43分にサイレンが鳴らされ、市民は慰霊碑の前などで黙祷(もくとう)をささげた。

 岩手・宮城内陸地震 平成20年6月14日午前8時43分ごろ、岩手県内陸南部を震源に起きたマグニチュード(M)7・2の直下型地震。岩手県奥州市、宮城県栗原市などで震度6強を観測した。死者17人、不明者6人。崩れた土砂が川をせき止める「土砂ダム」も多数発生。山間部の集落が孤立、イチゴ栽培やイワナ養殖に携わる住民の生活を直撃した。