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見つめ直そう日本の心 「米作り」ドキュメンタリー映画、河内長野で撮影進む

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見つめ直そう日本の心 「米作り」ドキュメンタリー映画、河内長野で撮影進む

 日本の文化を広く発信しようと、「米作り」をテーマにした長編ドキュメンタリー映画の制作が河内長野市で進められている。市を舞台にした別の長編映画作りに取り組んでいる瀧川元気さん(32)らが監督を務め、今月10日には田植えシーンの撮影が行われた。瀧川さんは「映画を通じて日本人の心を見つめ直してほしい」と話している。

 作品のタイトルは「オーラルヒストリーと米作り(仮題)」で、瀧川さんと齊藤進之介さん(29)の2人がメガホンを取る。日本人の“原点”ともいえる米作りの過程を記録し、日本文化を国内外に発信する。

 映画では、瀧川さんが講師を務める「放送芸術学院専門学校」(大阪市北区)の学生で、オーディションを通過した香港などからの留学生を含む約20人が参加。農業に携わる70~80代の高齢者らとの交流を通じて、日本の伝統、精神文化を継承してもらうことも狙いにしている。

 作品の中で重要な場面となる田植えの撮影は、瀧川さんの祖父で、農業を営む大宅成一さん(83)=河内長野市=が所有する田んぼで行われた。約500平方メートルの広さがあり、出演者らは機械を使わず、約2時間かけて苗を手で植えていった。同校タレント科俳優コース1年の松岡日紗乃さん(18)は「映画を見てもらうことで、日本人の主食・米に対する関心がもっと高まるようになれば」と話した。

 また、日本でテレビのバラエティー番組などにも出演している米ニューヨーク在住のタレント、キアラ・フィリップスさん(27)も参加。フィリップスさんは「日本のルーツを知るとともに、デジタル化の進む中、自分の手で『現実に』何かを作りたかった。作品を通じて米を作った方々に感謝の心が持てるようになれば」と語った。

 今後は、稲刈りなどの米作りの過程を撮影し、実際に米を食べるまでの姿を追いかける。だんじりが登場する秋祭りといった地域の文化も紹介することにしており、12月の完成を目指す。

 最初の上映は、撮影地となった河内長野市で行うことを検討しており、瀧川さんは「戦争を知る世代の体験や米作り、物作りの大切さを、口伝えで参加している学生らの心に残したい。10代から30代の人たちに特に見てほしい」と力を込めた。(藤崎真生)