産経ニュース

廃校危機描いた映画製作 クラウドファンディングで全国公開へ 宇都宮・城山西小のドキュメンタリー

地方 地方

記事詳細

更新


廃校危機描いた映画製作 クラウドファンディングで全国公開へ 宇都宮・城山西小のドキュメンタリー

 孝子桜で知られる宇都宮市立城山西小学校(同市古賀志町)を舞台に、廃校危機を迎えた学校と地域、保護者が一体となって乗り越えた取り組みを描いたドキュメンタリー映画「奇跡の小学校の物語」(仮題)の製作が進められている。地元有志らで組織する同映画製作実行委員会は、300万円を目標にクラウドファンディングで支援者を募っている。(松沢真美)

 映画は今秋の一般公開を目指している。クラウドファンディングでは短期間で当初目標の150万円を達成。300万円を目標に29日まで延長し、支援を募っている。

 同校は平成16年に児童数が35人となり、市教育委員会が廃校を検討。地元では明治8(1875)年創立の由緒ある同校を何とか存続させようと、翌年から小規模特認校として学区外からの児童の受け入れを始めた。

 同校を中心に地域が一体となって、特色のある学校を目指して独自のカリキュラムを実践。琴やダンス、書家ら5人の特別講師を迎えた授業や、自前の農園で育てた無農薬野菜での給食、放課後活動などユニークな取り組みで、徐々に児童数が増加。現在は102人、このうち69人が学区外から通学している。

 同校は、親孝行の伝説があり、校庭の真ん中に立つ枝垂れ桜の巨木「孝子桜」で知られ、地域と連携した孝子桜まつりは市内外で広く注目されている。また、地元の古賀志山清掃登山も特色ある取り組みだ。

 映画製作は、これまでの取り組みや苦労、児童たちの授業風景などを記録し、今後に伝えようと住民有志が計画。ドキュメンタリー映画を中心に製作している那須町在住の安孫子亘監督(58)に撮影を依頼した。

 「城山西小と地域振興を考える会」の会長として奮闘してきた北條将彦さん(62)を委員長に、映画製作実行委員会を発足。「危機的状況を忘れないよう、最初は記録を残すためだけの目的だったが、全国公開することになった。少子化で同じ課題を持っているところは多いはず。多くの人に見てもらいたい」と話している。