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渋川でスーパーに車突入 楽しい買い物が暗転 「こんな事故起こるなんて」

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渋川でスーパーに車突入 楽しい買い物が暗転 「こんな事故起こるなんて」

 渋川市行幸田のスーパーマーケット「とりせん渋川店」に10日午後、乗用車が突っ込んだ事故は、買い物客と従業員計15人の男女が重軽傷を負う大惨事となった。災害派遣医療チーム(DMAT)も出動し、ガラス片などが散乱する現場でけが人の救助にあたった。日曜日の昼過ぎに夕食を楽しみに買い出しに来ていた客で混み合うスーパーは、一瞬で修羅場と化した。(住谷早紀、糸魚川千尋)

 119番通報があったのは午後3時55分ごろ。

 渋川署によると、自動車運転処罰法違反(過失致傷)の疑いで現行犯逮捕された同市半田の矢島克人容疑者(55)は店で買い物を終え、駐車スペースから店舗敷地外へ出ようとする最中だったという。車は店舗の正面入り口を突き破り、店内のレジや陳列棚を倒しながら約15メートル進み、停止した。

 突然の事故で、入り口近くにいた買い物客と従業員計15人が負傷。このうち、近くに住む無職、新井敏子さん(72)ら5人が足や腰の骨を折るなどの重傷、10人が軽傷を負った。

 敷地の駐車場がほぼ満車状態になるほど店は混み合い、大勢の客が悲惨な事故を目にして衝撃を受けた。

 近くのクリーニング店で働く女性(39)は「アクセルをふかす音が2、3回した後、車とは思えないビュンという走行音が聞こえた。すごいスピードだった」と声を震わせた。

 店内で買い物をしていた同市の男性会社員(23)は「車が猛スピードでレジのあたりに突っ込んできて、カーブして止まった。入り口を突き破る鈍い衝撃音と商品を踏み倒しながら進む『バリバリ』という音が聞こえた」と振り返った。

 事故後、血を流して倒れている人を複数見たといい、「普段店を利用しているが、こんな事故が起こるなんて」と顔を曇らせた。

 店長の神剛史さん(44)は「お客さんはパニックになっていた。数人の男性が陳列棚に挟まれているお客さんの救助を手伝ってくれた。運転手の男性は下を向いていた」と話した。

 調べに対し、矢島容疑者は「右半身がしびれ、アクセルを踏み込んでしまった」などと供述しているという。同署が持病の有無などを調べている。