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両陛下福島ご訪問 一人一人にお言葉 避難住民ら「温かみ感じた」

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両陛下福島ご訪問 一人一人にお言葉 避難住民ら「温かみ感じた」

 東日本大震災の発生からおよそ7年3カ月。東京電力福島第1原発事故で避難を余儀なくされた県内4町の住民らが暮らすいわき市の復興公営住宅「北好間団地」を9日、訪問された天皇、皇后両陛下。晴れ渡った空の下、大勢の市民や被災者が出迎えた。

 「ぜひ一度、お目にかかりたいと思っていた」。団地前の歩道で市内の女性(52)は「いつまでもお元気でいていただきたい」と話した。

 県警の白バイが先導するなか、両陛下が車内から手を振られると、沿道の人が持つ国旗がひときわ大きく揺れた。

 団地の集会所前で出迎えたのはここで暮らす20人。両陛下は一人一人を見つめながら、「ご家族はお元気ですか」「お大事に」と声をかけられた。

 このうちの一人で、浪江町から避難している鈴木智子さん(67)は、陛下から「(原発事故発生後)最初は情報が十分になくて大変でしたね」と語りかけられたという。鈴木さんは「言葉をかけていただけるとは思っていなかった。優しい口調に温かみを感じた」と感慨深そうに話した。

 両陛下は懇談会場となった集会所に入るまでの間、出迎えた人々の方を2回振り向き、手を振られた。

 両陛下は富岡、大熊、双葉、浪江各町の代表者4人と懇談された。

 このうち、富岡町の伏見敏夫さん(78)は「皇后さまから妻の病気について『大変でいらっしゃいましたね』と言葉をかけていただいた。大変にありがたい」と語った。

 双葉町の渡部勝以さん(68)は震災の約1カ月後、当時避難していた埼玉県加須市の旧騎西高校体育館でも両陛下のお見舞いを受けたことがあるという。渡部さんは「陛下の7年と私たちの7年は違うのではないか」とそのご労苦をおもんぱかり、「譲位されても福島に来ていただきたい」と話した。