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新潟女児殺害 「児童に早く平常生活を」 市教委、マスコミ取材に配慮要請

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 新潟市西区のJR越後線の線路で、近くに住む市立小針小2年の大桃珠生(たまき)さん(7)の遺体が見つかった殺人・死体遺棄事件取材をめぐり、市教育委員会がマスコミと住民の間で生じた軋(あつ)轢(れき)払拭に苦慮している。取材を受け不快感を示す同小の保護者・児童の感情と、マスコミの「報道の自由」の両方に配慮しなければならないからだ。市教委は今後、同小のスクールカウンセラーを通じ、取材や事件に恐怖を抱いた児童の心のケアを充実させる。

 市教委によると、県警が殺人・死体遺棄事件と断定した5月8日以降、新聞やテレビの記者らが犯行現場や付近に住む同小の児童宅に殺到した。

 小針小や市教委学校支援課には保護者から不審者情報が複数寄せられたほか、「午前零時過ぎに、家のチャイムを鳴らして取材を求めたマスコミがいた」「児童を尾行して家に到着したら、インターフォンを鳴らして取材しようとしたマスコミがいた」「了解していないのに取材のためのマイクを向けられた」などの主張が寄せられた。また、「マスコミの取材を受けた児童から『大人が怖い』との訴えがあった」としている。

 これを受け、同委は11日、報道各社に「事件の取材に関するお願い」と題した要請文を送付。取材について「保護者や地域住民から、深夜の訪問取材や望まない画像の放映により、大変困惑しているとの情報が寄せられている」と指摘。「取材時間や住民のプライバシーに格別の配慮」を求めた。

 また、12日には小針小で臨時保護者会が開かれ、長谷川豊校長がこうしたマスコミ取材の実態を保護者らから聴取。その後、長谷川校長が記者らに地域住民に対する取材の配慮を求めたという。

 18日には同市の篠田昭市長が記者会見で、取材について「深夜、インターフォンを鳴らす取材が非常に目立った。不安の元になるので、児童の直接取材なども含めて限定的にお願いしたい」と要請した。

 結局、20日の同小運動会では、マスコミによる人物特定を防ごうと同課と同小が、学年、クラス、名字の書かれた名札を児童の体操着から外して開催した。

 マスコミ報道をめぐっては、千葉県松戸市の小学3年生だったベトナム国籍のレェ・ティ・ニャット・リンさん=当時(9)=が同県我孫子市の排水路脇で遺体で昨年3月に見つかった殺人・死体遺棄事件をめぐり、共同通信社の男性記者が取材を断った住民の家の外壁を蹴ったとして、記者と同社幹部が住民に謝罪している。

 市教委学校支援課は、今回の事件ではこうした行為は確認できていないとしたうえで「ショックを受けている児童が早く、平常の学校生活ができるようにしたい。報道の自由も分かっているが、マスコミには配慮を求めたい」と苦しい胸の内を吐露している。

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