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復興熊本地震 人口流出が課題の南阿蘇村、「次世代定住」へ支援強化

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復興熊本地震 人口流出が課題の南阿蘇村、「次世代定住」へ支援強化

移住コンシェルジュとして活動する粂川雄樹さん=熊本県南阿蘇村 移住コンシェルジュとして活動する粂川雄樹さん=熊本県南阿蘇村

 平成28年4月の熊本地震で甚大な被害を受け、人口流出が課題となっている熊本県南阿蘇村が、定住者の呼び込みに本腰を入れている。今年4月、空き家の仲介や移住相談を担う専門部署を新設。担当者は「定住して地域に溶け込み、地震で傷ついた村を盛り上げてほしい」と期待する。

 村ではここ数年、年間100人ほどの人口減が続いていたが、地震に見舞われた28年度は630人の大幅減となった。今年3月末現在の人口は1万724人だ。

 地震で村外に避難した住民に加え、熊本市につながる幹線道路や鉄道が寸断した影響で「遠方への通勤や通学が難しくなり、転出した子育て世代も多い」と担当者は指摘する。

 危機感を持った村は昨年10月、支援員らが移住希望者の相談に乗る「移住定住支援センター」を開設した。今年4月には吉良清一村長の主導で、定住促進と子育て支援の係を統合した「次世代定住課」を立ち上げた。

 効果は徐々に出てきている。村によると、村内への移住希望者へ空き家の紹介を行う村の「空き家バンク」には、4月末までに計195世帯が登録した。うち約7割が村外からだ。

 定住した若者が支援する側に回るケースもある。昨年10月に群馬県から移住した粂川雄樹さん(25)は「地震報道を見て、復興に役立ちたいと思った」。同センターで移住コンシェルジュとして活動し、特設サイトに移住者のインタビュー記事を掲載している。「村の魅力を伝え、根付く人を増やしたい」と力を込めた。