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日本遺産に三嶋大社など「悠久の石畳道」 静岡県内初認定

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 三島市から函南町、神奈川県にまたがる「箱根旧街道」を中心とする江戸時代の歴史文化資産が、「旅人たちの足跡残る悠久の石畳道」として県内で初めて文化庁の日本遺産に認定され、関係者には喜びが広がった。認定を機に、2年後に控える東京五輪・パラリンピックを目当てに来日する外国人観光客を取り込む試みも始まっている。

 「旅人たちの足跡残る悠久の石畳道」として日本遺産に認定されたのは、箱根旧街道のほか、三嶋大社▽山中城跡▽笹原一里塚▽ウナギ料理(いずれも三島市)▽山中一里塚(函南町)-など。

 箱根旧街道は、東海道の一部、小田原宿から箱根峠を越えて三島宿に至るいわゆる「箱根八里」。街道沿いには石畳が敷き詰められ、江戸時代には東西からの旅人たちが行き交った。近年の発掘調査でもほぼ全ての地点で石畳が確認されており、当時の面影を今に伝えている。

 この箱根旧街道を観光資源として活用しようと、三島市と神奈川県小田原市、同県箱根町などは平成28年に「箱根八里街道観光推進協議会」を設立し、連携して活動してきた。日本遺産認定に向けては、函南町を加えた2市2町が協力。「江戸時代の旅人たちが目にした光景」をテーマに、申請条件となる「歴史的経緯や伝承、風習などを踏まえたストーリー」を構築した。

 認定に至ったのは、箱根旧街道が江戸時代の宿場町の雰囲気をそのまま残していることに加え、貴重な歴史文化資産を後世に継承しようと関係機関が密に連携していることが評価されたとみられる。

 同協議会会長の豊岡武士・三島市長は、「認定を契機に、今後さらに歴史文化資源を活用し、広域連携により積極的に情報発信することで観光振興や地域経済の活性化につなげたい」と、貴重な歴史文化資源を守り伝える決意を新たにしていた。

 また、川勝平太知事は「本県の歴史・文化の魅力の一層の発信に寄与するものと期待している」としたうえで、「旧東海道箱根八里の宿場町や茶屋、関所や並木、一里塚などの趣のある街並みや豊かな自然景観をたどることで、時を越えて江戸への旅路にいざなうストーリーが高く評価されたものと思う。“ふじのくに”の魅力の向上と発信を推進していく」とコメントした。

 2020年東京五輪・パラリンピックでは、三島市からほど近い伊豆市の伊豆ベロドロームが自転車競技の会場になっており、国内外から多くの観光客が訪れると想定されている。このため同協議会では、東京五輪を目当てに訪れた外国人客にも江戸の街道文化に触れてもらおうと、外国語で対応可能なガイドの養成を急ぐ。さらに、これまでは2市2町がばらばらに設置していた看板を統一し、観光客に分かりやすくすることを計画している。

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【用語解説】日本遺産

 地域に眠る複数の有形、無形の文化財について、歴史や文化、伝統を盛り込んだ一連のストーリーを構築し、文化庁が一括して認定するもの。単体の文化財にはない“物語性”をアピールすることで、複数の文化財を観光資源として戦略的に活用しやすくなる。文化庁は、2020年東京五輪・パラリンピックまでに計100件の認定を目指している。

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