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有識者会議、初会合 静岡に市立大設立検討 工学部や生涯学習など意見も

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 人口減少対策の一環として、静岡市に必要な高等教育のあり方を考える検討会の初会合が21日開かれ、教育分野の研究者や大学関係者など有識者8人がそれぞれの持論を披露した。起業家育成を目指す市立専門職大学や工学部の新設、生涯学習中心の学びの場の創設などさまざまな意見が出されたが、若者の人口流出への危機感と市内に新たな学びの場が必要だとの認識ではおおむね一致した。

 静岡市の人口は昨年4月、政令指定都市で初めて70万人を割り込んだ。市の人口ビジョンによると、同市の人口は7年後には65万2千人、22年後には55万8千人にまで減少すると推計しており、地域社会の活力をそぐ人口減への危機感は強い。

 市の調査によると、18~22歳の若者の流出が目立ち、男女別では女性のマイナスが大きく、市内の高卒者の約4割が市外の大学や短大に進学していた。このため市では、若年層の流出を食い止めることが人口減少対策のポイントと考え、流出する若者の受け皿としての市立大学設置も視野に入れ、この検討会を立ち上げた。

 この日は、各委員の意見を聴取。教育関係の委員は「静岡市の若者は首都圏にも関西にも流出している。それが近くに希望する大学がないからという理由であるならば、地域にとっての損失だ」と、市内にもっと大学が必要だとの認識を示した。

 企業経営者の委員は、起業家を育成する市立専門職大学の開学を提案し、別の委員は「県庁所在地の政令市で工学部がないのは静岡市だけ。中でも土木、建築、防災系の学部は県内にも全くない」と、工学部の必要性を指摘した。

 このほか、リカレント(学び直し)教育を中心とする生涯学習の場として社会人や高齢者を多く受け入れる高等教育機関の重要性を説く意見も出された。

 田辺信宏市長は「まちづくりは人づくり。市民が人生のどこでも学び直しができる環境を提供していく。リカレント教育のニーズに応える学びなど、いろいろな高等教育のあり方について議論を深めてほしい」と述べ、検討会での今後の意見集約に期待していた。

 一方で市議会多数派の自民党市議団は、多額の費用がかかることや市内にすでに5つの公立・私立大が立地していることなどから、大学や学部の新設構想には慎重な立場をとっている。

 検討会は今年度中に計6回の開催を予定しており、年度末には将来の静岡市にあるべき大学の姿について、一定の方向性が出される見通しだ。

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