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鉄師頭取の流れくむ「田部」、たたら操業100年ぶり復活へ22、23日に事業部員らが体験

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鉄師頭取の流れくむ「田部」、たたら操業100年ぶり復活へ22、23日に事業部員らが体験

 江戸時代にたたら製鉄業で栄えた田部家の流れをくむ企業「田部」(島根県雲南市吉田町)が、約100年ぶりにたたら操業を復活させる。公益財団法人「鉄の歴史村地域振興事業団」(同町)の協力を得て22、23日に同財団の施設で社員らが操業を体験。自前の炉の整備も視野に入れ、同社としての経験値を積んでいく考えだ。

 田部家は、室町時代に吉田村(現同町)で製鉄業を本格化させ、江戸時代には「菅谷高殿」(国重要文化財)と呼ばれる年中操業が可能なたたら施設を拠点として、松江藩の鉄師頭取となるなど製鉄業で繁栄をきわめた。だが、安価な洋鉄におされて大正12(1923)年に操業を終えた。

 しかし、たたら文化に再度光を当てるとともに、かつては製鉄でにぎわいながら現在は疲弊している山間地域を元気にしようと、操業の再開を決意。平成28年に「たたら事業部」を創設し、鉄製品の商品化などに努めてきた。

 さらに今回、鉄の歴史村地域振興事業団が持つ、当時より製法や構造が簡易な「近代たたら」を使って、同事業部の部員たちが2日間にわたる操業を体験する計画。同社は「この地域がたたらを通じて元気になってほしい。また、当社のDNAであるたたらを起点として、各事業をブラッシュアップさせていきたい」と期待している。