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福岡市発展の障害? 高級ホテル不足に懸念 大半ビジネス用「質の向上を」

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福岡市発展の障害? 高級ホテル不足に懸念 大半ビジネス用「質の向上を」

 高級ホテル不足が、九州の玄関口、福岡市の発展のネックになりかねないとの懸念が出ている。平成31年の主要20カ国・地域(G20)首脳会合を誘致できなかったのも、各国要人が泊まるスイートルーム不足が原因とされた。市内の全客室数は今後2年間で2割増の約3万1千室となる見込みだが、大半はビジネスホテルだ。市幹部は「量は大事だが、質の向上も求めたい」と強調する。

 「特にハイグレードホテルの数が足りない。次のステージに福岡が行くために必要な課題だ」

 福岡市の高島宗一郎市長は2月、G20の首脳会合ではなく財務相・中央銀行総裁会議の開催地に決まった際、こう語った。

 市によると、市内の昨年の全客室数は約2万5800室。スイートルームは約100室と少なく、市は首脳会合誘致にクルーズ船の客室を使う計画を提案したが、全体で7万室近い客室を誇る大阪市に敗れた。

 それでも福岡市の客室稼働率は4年連続で8割超と高い。人気歌手の公演や大学入試などが重なると予約が困難になる。急増する外国人客が拍車を掛ける。

 観光庁によると平成29年の福岡市の外国人延べ宿泊者数は271万人を数えた。26年比で2・3倍の伸びを見せた。東京、名古屋、大阪の三大都市圏の1・6倍を上回った。

 今後も福岡空港の滑走路増設などで外国人客の増加は続く見込みだ。30年度は3637室、31年度は1614室の新設が計画されている。ただ、比較的高級志向のホテルはわずか2棟だけで、最高級ホテルは34年に開業見込みの外資系ホテル「ザ・リッツ・カールトン」のみとなる。

 日本不動産研究所九州支社の山崎健二支社長は「福岡の発展には海外の富裕層の受け皿として高級ホテルが不可欠だ。欧米直行便の誘致も、並行して進めるべきだ」と指摘する。