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収穫量再び日本一へ 大阪産ブドウの“復権”目指す 羽曳野で地域活性化サミット

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収穫量再び日本一へ 大阪産ブドウの“復権”目指す 羽曳野で地域活性化サミット

 昭和初期には収穫量日本一だった府内産のブドウ。いまでも収穫量全国7位というこの名産品を使って地域を盛り上げようと、府立環境農林水産総合研究所(羽曳野市)が「50年、100年後には大阪のブドウを再び日本一に」を合言葉に取り組みを進めている。 

 同研究所などによると、平成29年産の府内のブドウ収穫量は約5千トンと全国7位で、羽曳野、柏原2市が主要産地。一方、農家の高齢化で耕作面積は年々減ってきている。

 こうした中、研究所は今春、大阪の気候に合ったブドウの品種開発や改良を進めるため研究施設「ぶどう・ワインラボ」を開設。20リットルタンク8基を持つ醸造室、原料の成分などを測定できる分析室を備えている。ワインの品質向上からブドウの収穫量アップにつなげるのが目標だ。

 今月10日には、施設の稼働を機に、生産者や行政などがサミットを開催。講演で「酒類総合研究所」の後藤奈美理事長は、「地域のブドウに適した醸造技術の開発と普及が求められる」と述べた。

 ノンアルコールも含む大阪産ワインの試飲会も行われ、「ヒトミワイナリー」=滋賀県東近江市=の山田直輝さん(28)は「この施設がワイナリー同士や消費者をつなぐ橋渡しになってほしい」と語った。

 国内のワインやブドウをめぐっては10月末以降、「大阪ワイン」など特定の産地名を表す場合「一つの地域産のブドウを85%以上使用し、その地域で醸造することが必要」といった内容を含む新基準がスタート。だが、新ルールでは十分な原料を確保できない事業者には影響が出る可能性が高い。ラボの開設は、大阪を含む近畿圏でも原料のブドウを確保できるようにする基盤整備としての側面もあるという。   (藤崎真生)