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「同じ経験したからこそ」 東北の住民、熊本被災者と悩み共有 神戸のグループと支え合う

熊本県益城町の仮設住宅を訪れ、住民らと話す(右から)長沼俊幸さんと木皿俊克さん
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 東日本大震災で津波被害に遭った宮城県名取市閖上(ゆりあげ)地区の住民と、阪神大震災の経験を基に閖上を支援してきた神戸市のボランティアグループが、熊本地震の被災者支援に取り組んでいる。「同じ経験をしたからこそ分かり合える」。悩みを共有し、支え合う動きが広がっている。

 「仮設で引きこもっている人がいる」「今後が不安で心が落ち着かない」。4月中旬、閖上の木皿俊克さん(61)と長沼俊幸さん(55)や、神戸市のボランティア5人の計7人が、熊本県益城町の惣領(そうりょう)仮設団地を訪れ、住民の悩みを聞いた。

 益城町は、建物倒壊などによる直接死が20人に上り、3月31日現在で約6千人が仮住まいを続けている。惣領仮設自治会長の楠田登喜男さん(66)は「孤独死が発生したこともあり自治会運営は不安だったが、閖上でも同じ問題があったと知り、悩んでいるのは自分一人じゃないと思えた」と感謝する。

 閖上では住民約750人が犠牲になった。木皿さんは、津波で妻、典子さん=当時(50)=を亡くし、自宅が流失した。その後も家族の不幸が重なり「今後どうやって生きていこうと思っていた」

 支えになったのが、神戸市のボランティアグループ「ひょうごボランタリープラザ」だった。閖上の仮設住宅で開催する追悼式や集会所でのイベントを一緒に企画。阪神大震災の追悼式にも毎年参加するようになった。

 「被災したつらさを知っているという安心感があり、友達みたいに接してくれて、だんだん前向きになれた」と振り返る。今度は自分が熊本の被災者の力になるつもりだ。

 閖上で昨年自宅を再建した長沼さんは「今後はどうやって新しいコミュニティーをつくるか、益城の人と共通の課題について相談し合いたい」と意欲を見せる。グループ代表の高橋守雄さん(69)は「この活動が住民の絆を維持するきっかけになり、益城と閖上の人たちが、気持ちの面で互いに支え合ってほしい」と期待を込めた。

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