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「人の顔見えるビーチに」 相馬市「原釜・尾浜海水浴場」8年ぶり再開へ

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 海水などの検査が行われ、大きく近づいた相馬市原釜・尾浜海水浴場の8年ぶり再開。また一つ形になる“復興”は、地域住民はもちろん、昔訪れた思い出のある人たちも、心待ちにしてきた。震災前、浜辺の夏は、海の家が建ち並び、多くの人でにぎわった。地元住民の多くは「まるでお祭りのようだった。みんなが楽しく触れ合える『あの海』に、一日も早く戻ってほしい」と願っている。(内田優作)

 原釜・尾浜海水浴場周辺は、東日本大震災で約9メートルの津波に襲われた。がれきが砂浜を覆い、浅瀬は大きくえぐられ、危険で遊泳できない状態となった。県が進めてきた整備工事が終わり、今季の海水浴場再開に大きく動き出した。

 最盛期はシーズン中に約5万人が訪れた。県の水質検査が行われた11日、海辺に2人の女性の姿があった。休日を利用して福島市から訪れた会社員の高橋由佳さん(20)と、祖母の幸子さん(77)だ。約10年ぶりに訪れた。

 「子供のころ、毎年のように家族で来ていた。海の家でイカ焼きを食べたよね」。海を眺めながら話す由佳さん。かたわらで幸子さんは目を細めた。

 「ここに大津波が来たなんて信じられない…」と幸子さん。だが、海水浴場の再開が近いと知ると、「一人でも多くの人に来てほしい」と話した。

 地元住民も海のにぎわいを待ちわびる。近くで「民宿扇や」を営む北原千佳さん(42)によると、震災後の宿泊客は海岸整備などの作業員がほとんど。しかし、復興が一巡し、めっきり減ったという。

 「(この夏から)海水浴にくる人が増えるかもしれない。観光の方にも力を入れる」と、笑顔を見せた。

 「以前はビーチに7、8棟の海の家が並び、軒先で魚を焼いたり、氷水で冷やした飲み物を売ったりしてたよ」と教えてくれたのは「民宿ヤマリ」を経営する菊地利昭さん(70)。シーズン中は毎日がお祭りのようだったと懐かしむ。

 「お祭りって、いろんな人の顔が見えて楽しい。そんな感じでみんなを迎えたいね」。菊地さんは、自らの考える“復興”を口にした。

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