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自転車のまちへ河内長野市「力走」 ダムの管理道路開放、コース紹介マップも作製

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自転車のまちへ河内長野市「力走」 ダムの管理道路開放、コース紹介マップも作製

 国内外のサイクリストが集まる「瀬戸内しまなみ海道」や、琵琶湖を一周する“ビワイチ”などにあやかろうと、大阪府河内長野市でもサイクリングをキーワードにした地域振興に力を入れている。業務用道路の開放や地図の作製など取り組みを強化しており、市の担当者は「初級者から上級者まで自転車で楽しめるまち」と市の魅力発信に余念がない。

 南海と近鉄が乗り入れる河内長野駅(同市本町)から車で約20分の府営「滝畑ダム」(同市滝畑)。このダム湖東側を通る右岸管理道路(約2・1キロ)が今年3月、開放された。府の担当者などの専用だったが、サイクリストたちから「自転車でダムを回りたい」と要望があり、開放が実現。これにより、ダムを一周する約5キロの道路がつながることになるという。

 これまで通れなかった部分は、ダム湖の風景のほか春には咲き誇る桜を楽しめるとあって、ユーザーからの反応は上々。市内の無職、渋田充弘さん(78)は「静かで景色も良く、安心してサイクリングができる」と笑顔。レンタサイクルで訪れた会社員の男性(37)=富田林市=は景色の美しさに喜びつつ「(河内長野市内に)レンタサイクルを扱う所が少ないので、増やしてくれるとうれしい」と語った。

 河内長野市が市内の自転車店主らの協力を得て作製したサイクリングマップも評判を呼んでいる。昨年9月に改訂された第2弾では南北朝時代の武将・楠木正成が学んだ観心寺を含む旧跡・名所を巡るコース(16・3キロ、所要時間1時間5分)や、滝畑ダム周辺を回るコース(18・9キロ、同1時間15分)など8種類を紹介。マップではサイクルラックや工具を貸してもらえるポイントなども表しており、累計で約5万部を発行したという。

 近畿圏における自転車の名所として、兵庫・淡路島があり、島を自転車で周回(約150キロ)する「アワイチ」という言葉も定着。兵庫県によると、島と四国を結ぶ大鳴門橋(全長1629メートル)の車道下部分を自転車用道路として利用できるかどうか、兵庫・徳島の両県が今年度から本格的検証に乗り出すなど、サイクリストにとって注目の動きも出ている。

 河内長野市の担当者は、ますます広がる自転車ブームを踏まえながら「河内長野市はダム周辺以外でも、初級者から上級者まで『自転車で回って楽しめるまち』ということをPRしたい」と意気込む。問い合わせ先は同市産業観光課(電)0721・53・1111。