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大文字山、愛宕山…低山の遭難事故が急増 京都府警「登山届提出 しっかり準備を」

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 ■観光気分で軽装が要因に

 京都市近郊の標高の低い山で、登山者の遭難事故が急増している。平成29年は過去10年間で最多の46件56人に上り、全てのケースで登山計画書(登山届)が提出されていなかった。市街地から近く、十分な準備をせずに観光気分で入山する人が多いことから、府警は「登山届を提出するなど準備をしっかり整えて登山に臨んでほしい」と注意を呼びかけている。

 昨年7月、山野を走る「トレイルランニング」のために京都市右京区の小倉山(標高296メートル)に入山した大阪市の男性=当時(68)=の行方が分からなくなり、8月5日に遺体で発見された。コースから約200メートル下に滑落したとみられる。登山届は提出されていなかった。

 府警によると、46件のうち京都市左京区の大文字山(標高472メートル)が最多で10件12人▽右京区の愛宕山(標高924メートル)4件5人▽左京区の貴船山(標高687メートル)3件4人-と続く。

 いずれも市街地から近くアクセスが容易。また、京都市を囲む山々を巡る「京都一周トレイル」のコースとしても紹介され、人気を集める。大阪市の男性が死亡した小倉山もその一つだった。

 府山岳連盟(京都市南区)の湯浅誠二理事長は、近年の登山ブームの影響で「十分な下調べをせず、観光気分で軽装で登る人が増えた」と指摘。こうした要因で件数が押し上げられたとみる。

 また、昨年の46件56人のうち山道から外れて迷ったり、滑落したりした人が全体の9割の41人もいた。湯浅理事長は、登山道から分岐する獣道や作業道に迷い込むなど、低山ならではの危険性を指摘。そのうえで、「地図に載っていない道には絶対入らない。地図や磁石、遭難の際に使える発煙筒を持つことも大切だ」と注意を促す。

 また、登山届が提出されたのは過去5年で1件にとどまる。条例などで提出は義務づけられていないが、必要な装備品の点検や登山ルートの確認ができ、遭難した際には警察や消防の効率的な捜索に役立つ。

 府警はホームページからも登山届を提出できるようにしており、担当者は「登山届は万が一のための保険」として提出を呼びかける。

 ◆川端署に山岳救助隊

 山岳遭難が府内で最も多い大文字山(京都市左京区)を管内に抱える川端署は今月、初動対応を強化するため、山岳救助隊を発足させた。

 府警によると、大文字山では昨年、10件12人が遭難しており、今年も既に3件3人の遭難事故が起きている。同署は今月2日に発足式を行い、左京消防署や近畿管区警察局など関係機関と同山周辺で救助訓練を行った。

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