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神楽を外国人向け夜間上演 「広島に宿泊を」県が取り組み 英語解説、舞台衣装で撮影も

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神楽を外国人向け夜間上演 「広島に宿泊を」県が取り組み 英語解説、舞台衣装で撮影も

 県が外国人観光客向けに、県内で盛んな神楽の夜間上演を始めた。日帰りするケースが多いとされる外国人の滞在時間を延ばし、宿泊や飲食に使う金額を増やしてもらうのが狙い。撮影も可能で、県はインターネットを通じた口コミの広がりに期待する。

 4月21日、広島市の県立美術館であった公演には英国やドイツなどの観光客18人が訪れた。この日の演目は武将がクモの怪物を退治する「土蜘蛛」。舞台脇のモニターに英訳が映され、観客はストーリーを理解しながら楽しんでいた。

 45分間の上演が終わると、出演者への質問コーナーや舞台衣装を着ての記念撮影も。ドイツ人観光客のエリック・マッソンさん(28)は「日本の伝統文化を知りたかった。本物を見られてとても興奮したよ」と満喫した様子だった。

 県によると、県内を訪れる外国人観光客は平成28年は約202万人と、5年連続で過去最高を更新した。ただ広島市内の滞在期間を聞いたサンプル調査では「1日」の回答が約4割と最多で、関西から新幹線で日帰りする人が多いとみられる。

 そこで県は、五穀豊穣を願い県北部で江戸時代から続く伝統芸能の広島神楽に目を付け、昨年度に4回、夜間公演を試験的に実施。好評だったため4月から本格的に始めた。

 同美術館で週末を中心に、県内各地の神楽団の持ち回りで10月まで計40回の公演を予定。外国人客を同伴する場合に限り、日本人も入場できる。県の担当者は「いずれは『神楽を見るために広島に行く』という外国人観光客が増えるようにしたい」と話している。