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六本木ヒルズ開業15周年 住民の努力でできた街

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 六本木ヒルズ(港区六本木)が25日、開業15周年を迎えた。15年間で約6億人が訪れ、商業、住宅、ホテル、観光地とさまざまな顔を持つ約11ヘクタールの巨大な街へと成長した。再開発の代名詞にもなった六本木ヒルズは、企業と約400世帯の地権者らが一体となり作り上げた「努力でできた街」でもあった。 (鈴木美帆)

 ◆防災上の課題抱え

 開発前は中小ビルが立ち並び、狭い道が入り組む勾配のある地域だった。敷地南側の住宅地は周囲との高低差が15メートルほどのくぼ地で、急傾斜に挟まれた木造密集地域。緊急車両が通るのも困難な狭い一方通行の道しかなく、防災上の課題も抱えていた。

 昭和61年に都から再開発誘導地区に指定されたことから再開発計画が進む。住民、商業店舗などから組織される六本木ヒルズ自治会の谷沢敏允会長が「当時はお手本がなかった」と振り返るように、モデルとなる大型再開発計画がなく、高層マンションや環境への懸念などもあり、完成イメージを描けず批判的な住民も多かったという。

 しかし、阪神淡路大震災の経験から防災意識が高まり、再開発に期待が寄せられる。また、働く人や住む人だけではなく、遊びなども充実した「24時間人が動く街」(谷沢会長)を掲げて住民らも参画していく。

 現在約840戸のうち外国人が約3割を占めるなど多種多様な人が住んでいるが、「縦に長い長屋」(谷沢会長)と地域の温かさを継承すべく自治会主催のイベントを多く開催している。毎月1回の「六本木クリーンアップ」もその一つで、住民、オフィスワーカー、店舗スタッフなど約150人で六本木ヒルズ周辺のゴミ拾いを行っている。

 ◆立体緑園都市を実現

 管理運営する森ビルは、建物の高層化と地下を活用することで空間を増やす「立体緑園都市」を実現。建設だけではなく、イベントや芸術体験などから「文化都心」として街を育んできた。年月とともにハード面の課題はあるが、蓄積された街づくりのノウハウを生かし、「文化の発信や未来の都市のあり方の提案を一層強化していきたい」としている。

 開発当時に携わった地権者らは高齢化や代替わりをしているが、谷沢会長は、「新陳代謝をはかり、その思いを受け継いでいってほしい」という。桜やイチョウなど昔から地域にある木々も移植されて今も街を見守り続けている。「住んでよかったといわれる街にしたい」という住民らの思いとともに、さらに進化していく。

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