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今川義元 生誕500年 “凡将”イメージ払拭へ 愛刀復元、漫画…来年に向けPR

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 本県ゆかりの戦国武将、今川義元(1519~60年)が生まれて来年で500年となるのを機に、その功績を再評価し、地域おこしにつなげようという取り組みが県内各地で始まっている。平成31年5月をめどに義元の愛刀を復元するプロジェクトや32年5月を目標に義元をPRする像をつくろうという動きなどが出ており、義元の居館があった静岡市は官民からなる「今川義元公生誕五百年祭推進委員会」を立ち上げ、義元のPRに乗り出している。

 義元の愛刀で、国の重要文化財に指定されている「義元左門字(さもんじ)」。この刀を作刀当時の姿でよみがえらせようという取り組みが今年2月、富士市の刀鍛冶、内田義基さん(48)の手で始まった。

 義元左門字は桶狭間の戦いで義元が討たれた際に織田信長の手に渡った。信長は2尺6寸(約80センチ)の太刀を磨いて2尺2寸(67センチ)にし、腰に差す打ち刀にしたという。その後、刀は豊臣秀吉、徳川家康と天下人に継承され、明治期に徳川家から建勲神社(京都市)に奉納され、現在に至っている。

 義元左門字を義元が所持していた当時の2尺6寸の大きさで復元しようというアイデアは内田さんの知人の佐野翔平さん(27)=富士宮市=の発案。佐野さんは「これまで義元は信長に討たれた凡将というイメージで見られていたが、刀の復元をきっかけに、イメージではなく本当の歴史に目を向けてもらえるようになれば」とその狙いを話す。

 プロジェクトの名誉会長には昨年のNHK大河ドラマ「おんな城主 直虎」で義元役を演じた静岡市出身の落語家、春風亭昇太さんが就任。完成後は県内の義元ゆかりの地に奉納する予定だといい、内田さんは「義元公をしのぶ気持ちを胸に刀を元の姿に戻したい」と力を込める。

 一方、静岡市などで組織する今川義元公生誕五百年祭推進委員会も先月下旬に同祭の主要事業(30、31年)とロゴマークを発表。義元の命日に当たる今年の5月19日に今川家の菩(ぼ)提(だい)寺である臨済寺(同市葵区)で、建設中の今川霊廟(れいびょう)の完成法要を行うほか、来年の5月19日には同寺に義元の胴塚がある大聖寺(愛知県豊川市)の関係者を招いて合同法要を営む。

 同委員会の委員長を務める小和田哲男静岡大名誉教授は「義元公は桶狭間の敗戦で軟弱武将のレッテルを貼られてしまっているが、実際には武田信玄や上杉謙信と肩を並べるほどの実力を持った武将だった。今川家があったからこそ今の静岡があるということを生誕500年を機に知ってもらえれば」と話す。

 同委員会の事務局を務める静岡商工会議所では広報誌に義元を紹介する漫画を1年間連載する予定。小中学生にも関心を持ってもらえるよう、義元をモチーフにしたゆるキャラ「今川さん」を登場させ、義元の生涯を分かりやすく解説する。今月号から連載を始め、連載終了後は単行本化も予定しているという。

 同委員会内では五百年祭のハイライトとしてシンボルとなるような義元像を制作することも検討されており、32年5月をめどに完成させる案が浮上している。 (吉沢智美)

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