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福島第1原発「廃炉を一日も早く」対策責任者の小野氏

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福島第1原発「廃炉を一日も早く」対策責任者の小野氏

 4月1日付で東京電力福島第1原発の廃炉・汚染水対策の最高責任者に就任した小野明氏(58)が産経新聞の取材に応じ、「デブリ(溶け落ちた核燃料棒)の調査や取り出し、作業環境改善など同時並行でやることはたくさんある。今年度中にしっかりやることは3号機の燃料取り出しだ。また、1、2号機前にある排気筒の解体作業にも着手したい」と述べた。

 小野氏は平成25年6月~28年6月の間、福島第1原発所長を務めた。約2年ぶりの第1原発で廃炉に携わることについて、「これまで現場ばかりだったが、(直近まで出向して)外から廃炉を見ることができた。復興にかかわる機会を得られて、ありがたいと思う。(多くの人が)戻れるよう、一日も早く廃炉しないといけない」と強調した。

 また、トラブルやデータ公表の不手際で多くの批判を浴びた点については、「こちらの知らせたいことと、住民ら受け手側が必要としている情報にずれがある。皆さんが何を知りたいか、もっと勉強して広報していきたい」との考えを示した。

 一般作業服で動ける範囲が広がるなど、作業環境の改善が進んでいる点には、「5月には1~4号機の原子炉建屋周辺も重装備が不要になり、作業着だけで活動できるようになり、範囲は敷地の96%になる。先日導入した電気自動車のバスも環境改善の一つ。今後、デブリ取り出しなど難しく、時間のかかることが多いので、作業の効率化にも取り組みたい」とした。

 さらに、人材育成に関して「原発の運転と廃炉は必要な技術が違う。今は運転に携わった社員が、一生懸命に廃炉や汚染水対応に当たっている」とした上で、「今後はデブリ取り出しなど、世界で未経験のことに挑むので、国や大学などと相談して、大きな仕組みを考えていきたい」と話した。