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薬草を産業化へ加速 福井・高浜に「育苗センター」完成

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 「若狭富士」とも呼ばれる青葉山(標高693メートル)に自生する貴重な薬草の活用に取り組んでいる高浜町に、薬草栽培の拠点となる薬草育苗センター(同町六路谷)が完成した。薬草の苗を育てるほか、製薬に向けた原料の加工、品質管理の機能を備える。19日に開所式があり、関係者は「産業化に向けた取り組みの形が見えてきた」と期待を込める。

 製薬会社などでつくる東京生薬協会の小谷宗司理事(67)によると、国内で使われる漢方薬や製薬の原料の約8割は中国産。国内産は約1割にとどまっている。一方で、青葉山周辺には約400種類の薬草が自生。鎮痛作用などの効果があるとされ、国内では珍しい漢方薬の原料となる「ゴシュユ」(ミカン科)の木の群生地もある。

 こうした中、青葉山周辺の環境保全に取り組む地元住民らでつくる「青葉山麓研究所」と同協会、同町などは協定を結び、平成27年から薬草の試験栽培を開始。栽培管理する薬草は約20種類に上り、今年1月には医薬品としての品質基準を満たしたゴシュユも初めて出荷された。

 完成した同センターは敷地面積が約2900平方メートル。乾燥場や加工施設、保管庫などを備え、事業費約5千万円は県と同町の補助金を受けた。同研究所が運営にあたり、同協会の指導を受けながら青葉山に自生し、生育には7~15年はかかる「セリバオウレン」の試験栽培、ゴシュユの加工などに取り組む。

 小谷理事は「国産の原料が安定供給することは製薬業界にとっては大きい」と強調。同研究所の鋸谷茂副所長(65)は「薬用以外に食用など幅広く薬草を活用していきたい」と話した。

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