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最北限のサンゴ死滅の危機 吉野熊野国立公園内の田辺湾や白浜沖 和歌山 

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 ■寒波や黒潮蛇行による低水温影響? 環境省の初の調査で判明

 田辺湾などの世界北限域とされるサンゴ群集が大規模な白化現象を起こし、“死滅の危機”にあることが環境省による初のモニタリング調査で判明した。今冬の低水温が影響したとみられるという。同省田辺自然保護官事務所は「今後、サンゴ群集がどう“再構築”されていくか定期的に調査したい」と話している。

 紀南地方の海域はエンタクミドリイシやクシハダミドリイシなどのサンゴ群集が数多くあり、串本町沖は大規模な群集があることで知られる。一方、同湾などにも群集が点在しており、同省は平成27年9月、県内では新宮~串本までだった吉野熊野国立公園を、サンゴ礁の生態系が形成された世界北限域としてみなべ町まで大規模に拡張した。

 同省は田辺湾と白浜町、すさみ町の沖合計7地点で昨年12月から今年3月にかけ、地元のダイビング業者(9事業者)の協力で水深3~10メートルにあるサンゴのモニタリング調査を実施。それによると、同湾の沖島周辺3カ所と天神崎、白浜沖の四双島、権現崎の計6カ所で大規模な白化現象が発生し、とりわけ沖島周辺2カ所と四双島、権現崎は白化率が95~100%で、すでに大半のサンゴが死んでいることが分かった。

 同湾に設置されている京都大学防災研究所白浜海象観測所の観測塔(水深5メートル)が測定した水温データによると、昨年12月の平均水温は17・5度と前年同月より2・6度低く、今年1月は3・5度も低い14・3度と例年より水温がかなり低かった。

 環境省田辺自然保護官事務所の高橋優人自然保護官は「低水温がサンゴの群集を白化させた。今冬の寒波だけでなく暖かい海流が紀伊半島から離れる『黒潮大蛇行』も影響している」と分析。今後、水温が安定する11月に定点調査し、サンゴ群集の再構築の様子を見守ることにしている。

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