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魅力の浮世絵マンホール、川崎市に7カ所 歴史しのび観光PRも

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 東海道五十三次の2番目の宿場町として、江戸時代に川崎宿が置かれた川崎市で、旧東海道沿いの歩道7カ所に、川崎宿にまつわる浮世絵をあしらったデザインマンホールが登場した。全国的に増えるマンホールファンを呼び込むほか、市を訪れる観光客や地元住民らに、宿場町として栄えた歴史を広く知ってもらう狙いだ。同時に水道事業への理解促進も期待している。(外崎晃彦)

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マンホールの絵柄は歌川広重の浮世絵「東海道五拾三次之内 川崎 六郷渡舟」。六郷川(多摩川下流域の呼称)を木船で渡って川崎宿へ向かう旅人たちの様子を描いたもので、川岸の向こうには川崎宿の屋根が連なる様子が見える。

 文字の配置や色合いなどわずかにデフォルメしているが、ほぼ原画通りのデザイン。赤く染まる空や六郷川の青などがカラフルで美しく、目を引いている。

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 マンホールの設置場所は砂子交差点に4カ所、本町交差点と川崎サイトシティ公開空地、京急線八丁畷(なわて)駅西口前に各1カ所の計7カ所で、いずれも川崎区内。絵柄部分は取り外し可能で、7カ所のうち、4カ所は昨年設置した別の絵柄のデザインマンホールを差し替え、3カ所は基盤ごと取り換えた。

 旧東海道は川崎区を約2・5キロにわたって貫いており、沿道には往時をしのぶ史跡が点在している。市や地元の歴史施設が解説板を設置するなどPRに力を入れており、浮世絵マンホールとともに、東海道の宿場町という歴史を街の活性化に生かしたい考えだ。

 川崎区まちづくり推進部の冨岡璃恵さんは「川崎宿が描かれた浮世絵のなかでも代表的な作品。実際に川崎を訪れ、この絵柄を目にすることで古い時代に思いをめぐらせてほしい」と話している。

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 一方、マンホールに注目が集まっていることには、市上下水道局も期待を寄せている。担当課は「市民生活を支える下水道が、日常生活の中で唯一、顔を出す施設。デザインマンホールを通して、下水道への理解や関心が高まってほしい」としている。

 市は昨年3月、「Colors,Future!いろいろって、未来。」という市のブランドメッセージとロゴをデザインしたマンホールをJR川崎駅東口商店街周辺の計42カ所に設置。「マンホールカード」を発行して、集客に努めている。

 同カードは、国土交通省や日本下水道協会などによる「下水道広報プラットホーム(GKP)」が運営し、これまで全国301自治体が342種類のカードを製作。

 県内では横須賀市や厚木市などが取り組んできた。4月からは平塚市、小田原市、大井町、愛川町が新たに加わり、計10自治体となった(新規4市町の配布は28日から)。

 また、平塚市は独自にストラップやキーホルダー、横浜市や茅ケ崎市も関連グッズを販売。“マンホール熱”の高まりに乗じ、全国のマンホール愛好家を呼び寄せようとする動きが活発化している。

 川崎市は昨年設置した絵柄のマンホールカードをすでに発行しているが、今回の浮世絵柄のカード化については「まだ検討の検討段階」(市上下水道局)という。ただ、機運次第では、さらに前向きに取り組む姿勢も示している。

 市上下水道局の持田修担当課長は「マンホールに注目が集まり、盛り上がることで、みなさんが街を歩いているときに、ふと目に留めていただけたら、うれしいですね」と笑顔を見せた。

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【用語解説】川崎宿

 1623(元和9)年、徳川家3代将軍・家光の時代に指定された東海道五十三次の2番目の宿場。久根崎・新宿・砂子・小土呂の4町で構成され、現在の川崎区北部エリアに当たる。品川宿から向かう際の六郷川(多摩川)の架橋は洪水のたびに流失し、1688(元禄元)年以後、明治初期までの約190年間は船渡しだった。江戸期の川崎宿を物語る文物は大火や空襲で多くが焼失したが、旧東海道沿道には現在も橋脚や石碑などの史跡が点在している。

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