PR

地方 地方

「神戸洋服」の技術を若手に テーラー育成拠点オープン

完全ハンドメードの神戸洋服作りを若手テーラーに指導する井場幸男さん(右)=神戸市中央区
Messenger

 近代洋服発祥の地・神戸の地場産業「神戸洋服」の技術を引き継ごうと、若手職人の育成拠点が今月、神戸市内にオープンした。完全ハンドメードの神戸洋服の技術は、神戸港開港と同時に欧米諸国から流入。神戸が「ファッションの街」と呼ばれる礎ともなった。拠点を開いたベテランテーラーは「洋服文化の歴史を守りたい」と話す。

 神戸洋服は慶応3(1868)年の神戸港開港と同時に欧米人が持ち込んだ紳士服が発祥。その製作技術を地元の職人らが吸収し、神戸の地場産業として定着した。一時は神戸市内に500人以上のテーラー(仕立屋)がいたとされるが、近年は安価な既製紳士服の台頭もあって後継者不足に悩まされていた。

 市内で100年以上続く老舗「テーラー井場」を経営していた井場幸男さん(65)は、市や同業者と協力し、平成12年から若手職人の育成事業に着手。これまでに職人約40人を輩出した。しかし、井場さんは「若い人が気軽に学べる場所をつくりたい」と昨年11月に自店を閉鎖。若手テーラー2人とともに今月7日、紳士服販売店「アイ・コア」(神戸市中央区栄町通)を新たに開業した。

 同店では、生地1枚から着用する場面や個人の体格に合わせ、完全ハンドメードの紳士服を手掛けるほか、テーラーを目指す若者の指導も行う。また、店内の工房では、優れた技能で市から「神戸マイスター」に認定されたベテランから製作技術を直接学べる。

 同店従業員の長浜聖治さん(30)は「自身が手掛けた神戸洋服で街を歩くお客さんを増やしたい」。市原稔行さん(24)は「一流のテーラーになって将来、神戸洋服産業を支えられる人材になりたい」と意気込む。

 同店は日曜定休。開店は午前10時~午後8時。問い合わせは同店(電)078・333・0062。

あなたへのおすすめ

PR

PR

PR

PR

ブランドコンテンツ