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【かながわ美の手帖】ポーラ美術館「エミール・ガレ 自然の蒐集」展 アートと博物展“融合” 自然の美ガラスで表現

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【かながわ美の手帖】
ポーラ美術館「エミール・ガレ 自然の蒐集」展 アートと博物展“融合” 自然の美ガラスで表現

「草花文水差」(1884年ごろ、高さ20・1×幅13・7×奥行き9・8センチ)=ポーラ美術館蔵 「草花文水差」(1884年ごろ、高さ20・1×幅13・7×奥行き9・8センチ)=ポーラ美術館蔵

 「草花文水差(みずさし)」は、しなやかな植物の葉茎と花がモチーフ。透過度の高いガラスに、白を基調とした植物の模様が立体的に飾り付けられている。ガラス表面にレース柄を表現するなどデザイン性も高い。

 一方、昆虫をモチーフにした「水差『トンボ』」は、取っ手部分の曲線をトンボの胴から尾の形で表現。よくしなるトンボの体の特徴をうまく生かした作品といえそうだ。

 「水差『ギアナの森』」は、世界最大のカブトムシ、ヘラクレスオオカブトが張り付く大胆なデザイン。黄緑色のガラスは森の中をイメージさせ、その輝きは息をのむ美しさだ。カブトムシはガラスの塊を部分的に溶着する特殊な技法を使うなど、細部まで技巧が凝らされている。

 海洋生物のクモヒトデがモチーフのガラス容器は、本来のクモヒトデが持つグロテスクさを感じさせない。並べて展示されている博物版画と見比べることで、ガレがいかに忠実に再現したかが分かる。また、ガラスという加工の難しい素材で、それを実現できる技術の高さもうかがえる。

 ◆着色加工の先駆け

 ガレは独国境に近い仏北東部のロレーヌ地方に生まれた。父がガラス工芸の企業経営者で、跡取りとして育てられたため、幼少からガラス工芸に携わった。

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