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埼玉県人口「30年間で1割減」 少子高齢化へ対策急務

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埼玉県人口「30年間で1割減」 少子高齢化へ対策急務

 国立社会保障・人口問題研究所が発表した将来推計人口によると、県の人口は平成57(2045)年に27年比10・2%減の652万5千人になる見込みだ。75歳以上の人口割合は27年の10・6%から20・1%、65歳以上は同24・8%から35・8%となる。この30年で65歳以上が1割増え、逆に15~64歳までが約1割減る見込みで、少子高齢化への対応が県の重要課題となっている。 (黄金崎元)

 ◆県南部は増加

 同研究所は国勢調査をベースに5年ごとに将来推計人口を発表している。最新版で57年の将来推計人口が発表された。

 県の人口推移は27年が726万7千人、32年が727万3千人と増加するが、37年に720万3千人と減少に転じる。それ以降は42年が707万6千人▽47年が690万9千人▽52年が672万1千人▽57年が652万5千人-と減少し続ける見通しだ。

 57年には27年比で県内63市町村のうち、53市町村で人口が減少する。秩父地方など山間部は5割前後減少する見通しで、さらなる過疎化が懸念される。一方、戸田市や吉川市など東京に近い県南部では増加が見込まれ、さいたま市も1・7%増となっている。

 高齢化の進展は県内も同様で、57年の75歳以上の人口は27年の77万3千人から131万4千人に増える。増加率は70%で沖縄県に次ぐ2番目の高さだ。65歳以上の人口も27年の180万4千人から233万5千人に増え、増加率は29・4%で全国で4番目となっている。

 県は団塊世代が75歳以上になる37年に病気やけがのリスクが増えると見込み、さまざまな施策を打ってきた。24年度から女性の活躍を推進する「埼玉版ウーマノミクスプロジェクト」、高齢者の健康寿命の延伸と医療費の抑制を図る「健康長寿プロジェクト」を展開している。

 ◆健康長寿を推進

 27年度からはシニアの活躍を推進する施策にも力を入れている。生産年齢人口の減少を見込み、「30年度からは人工知能(AI)やモノのインターネット(IoT)を活用した取り組みに本格的に乗り出す」(県計画調整課)という。

 県の37年の75歳以上の人口割合は27年比6・2%増で、57年は37年比3・3%増となる見込み。上田清司知事は「ピークとなる37年を乗り切り、今以上に健康長寿を推進できれば、それ以降は少し楽になるかもしれない」との見方を示す。

 ただ、65歳以上の人口割合でみると、37年は27年比3・4%増だが、57年は37年比7・6%増となる見込み。57年には75歳以上の人口割合が全体の20・1%、65歳以上が35・8%を示しており、高齢化対策は長期間にわたり継続しなければならない状況ともいえる。

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 ■昨年の県人口0.28%増731万人

 総務省が公表した平成29年10月1日時点の人口推計で、埼玉県の人口は前年比0.28%増の731万人だった。

 増加率は東京都の0.73%に次いで、全国で2番目だった。人口が増加したのは7都県で、減少は40道府県。75歳以上の増加率では埼玉が6.2%で全国でトップだった。