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熊本地震追悼式での遺族代表の言葉(要旨) 「これからも大切な故郷」

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熊本地震追悼式での遺族代表の言葉(要旨) 「これからも大切な故郷」

 私は平成27年7月、84歳になった両親と同居するために東京から31年ぶりに益城町の実家に帰ってきました。懐かしい人たちに迎えられ、第二の人生のスタートを切りました。この時まさか10カ月後に、あのような大地震が熊本で起きるとは想像しませんでした。

 4月16日の本震で実家は大きく傾き、母が亡くなりました。実家は解体することになりました。

 母と実家を見送った父も昨年7月、穏やかに86年の人生を閉じました。私は熊本に帰り2年と8日で両親と実家を失いました。

 両親亡き後、実家の再建をしたいという気持ちが膨らんできました。家族のよりどころである実家の再建こそが、地震からの復興の第一歩だと思えたからです。先月、跡地で新しい住まいの工事が始まりました。

 この2年間、私の支えは地域の方々や友人、親戚(しんせき)や姉妹との強い絆でした。その中の一人として、今日まで生きてくることができました。

 「良子ちゃん、あたも早う帰ってきなっせ」

 益城町の仮設住宅から届いた叔母のはがきが心に響きました。これまでも、これからも熊本、益城町が私の大切な故郷です。

 熊本地震発生以来、私たちに心を寄せていただいた多くの皆さまと、国内外からのご支援、ボランティアの皆さまのご親切に感謝しております。

 2年目の追悼式にあたり、私たちが前を向いて歩いていこうとしていることと、若い世代の活力が将来の熊本を創造してゆく大きな希望になっていることを報告いたします。

 どうぞ、これからも故郷熊本と私たちをお見守りください。

 遺族代表 松野良子