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川崎市の中学が完全給食開始 生徒の7割「よかった」 保護者は大歓迎

川崎市の中学校で出されている給食の例
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 川崎市は市内の市立中学校全52校で昨年12月までに開始した「完全給食」について、生徒や保護者を対象に行ったアンケートの結果を公表した。給食が導入されて「よかった」などと評価する生徒は全体の7割近くに上り、給食が「おいしい」などと評価する回答も8割を超えるなど、好評を得ていることが分かった。一方で、食事時間が短いといった意見や、野菜を敬遠する傾向など、今後の運営に向けた課題も浮かび上がった。

 調査は2月中旬、市内全7区から各2校を抽出して実施。1~3年生の生徒計1432人、保護者計1235人から回答を得た。

 給食導入をどう思うかについて生徒に尋ねたところ、「よい」「どちらかといえばよい」という回答が計66・4%となり、「よくない」「どちらかといえばよくない」の計31・9%を大きく上回った。

 8割超「おいしい」

 「よくない」とした理由は「家からの弁当のほうがよいから」(63・4%)が最多。「準備や後片付けが大変だから」(44・5%)という意見も目立った。

 一方で、保護者の97・5%が給食導入を歓迎していることも分かった。市は「おおむね順調な滑り出しだ」とみている。

 味について「おいしい」「どちらかといえば、おいしい」と回答した生徒は計83・3%。ただ、食べ残しについては「いつも残さない」が68・6%で、残る3割程度が「ときどき残す」「いつも残す」とした。

 理由には「嫌いな(苦手な)物があるから」(61・9%)、「給食時間が短いから」(48・1%)などが挙げられた。各校が給食に充てている時間は平均40分。その間、配膳(はいぜん)などの準備に15分、片付けに5分充て、食事時間は20分間となる。

 市では、しっかりとかみ、会話を楽しみつつ、無理なく食べられる時間は20分を目安としているという。準備時間が長びいて20分を割り込む場合、時間が足りないと感じる生徒が出てくるようだ。

 「嫌い」でも必要

 市の担当者は「給食室から、教室に運び込む時間に大差はない。配膳時間の短縮が課題だ」とした上で、「から揚げのように小分けするような品目では、個数を分かりやすく明記したり、手際よく配膳できるような指導をしたりするなど、工夫が必要かもしれない」としている。

 食べ残してしまう品目を尋ねたところ、「野菜が入ったおかず」(40・6%)がトップ。「汁物」(27・8%)、「ごはん」(27・5%)と続いた。そのほか、あえ物や煮物など純和風の品目が嫌われる傾向があるという。

 市は「健康に配慮すると、必ずしも生徒たちが、もろ手で『おいしい』とはならない。成長に必要な栄養素を重視しており、嫌いだからといって献立から外すことはしない」としている。バランスの取れた食の大切さについて、生徒たちの理解を促す取り組みが求められそうだ。

 地元産PR不足?

 給食の材料には地元特産の「のらぼう菜」をはじめ、ほうれん草、ニンジン、キャベツなど、市内産農産物を積極的に取り入れている。ただし、認知度は低い。

 給食に市内産野菜が使われていることについて「知っている」(44・3%)に対し、「知らなかった」(53・1%)が半数以上という結果となった。学校では献立表への記載や、日直の生徒による読み上げ、校内放送での紹介などで周知を進めているが、なかなか浸透していないという。

 市の担当者は「せっかくの地元産。知ることで郷土愛も深められるよう、違った形のアプローチも検討したい」としている。

 川崎市の中学校給食

 平成29年に市内北部、中部、南部の3カ所に給食センターを新設し、9月から順次、導入を開始。それまで自校方式で給食を実施していた4校と合わせ、12月から市内の市立中全52校での完全給食が実現した。市では、主要食材は国産にこだわる▽ほかほかで温かく、薄味だけどおいしい味付け▽米飯の比率を90%以上とする-などの「健康給食」を目指している。

 (横浜総局 外崎晃彦、写真も)

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