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【熱血弁護士 堀内恭彦の一筆両断】国会の機能不全 喜ぶのは誰か?

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 国会では連日、森友・加計問題や日報書き換え問題を騒ぎ立てているが、もっと議論すべき重要課題は山積みであり、国会は機能不全に陥っていると言わざるを得ない。

 喫緊の課題は多々あるが、その一つが「外国人による土地取得問題」である。

 近年、外国人、特に中国系投資家によって、日本国内の土地がすさまじい勢いで買い占められている。特に、北海道では、別荘やリゾートマンションのみならず、森林、水源地、温泉地、さらには、自衛隊基地や飛行場周辺の広大な土地が爆買いされている。また、長崎県の対馬では、韓国資本による土地の買い占めが止まらない。

 日本にとって重要な社会的インフラや国防上の要衝が次々と外国人に買い占められているにもかかわらず、国は何らの対策も打たず、野放しの状態である。

 日本以外の多くの国では、外国人の土地所有を禁じるか、厳しく制限している。また、そもそも土地自体を所有することを認めずに、50年などの期限を区切った借地権としている国も多い。

 これに対して、日本は、土地であろうと建物であろうと、また、日本人であろうと外国人であろうと、不動産の完全な所有権を持つことができる世界でも稀(まれ)な国である。日本は、不動産取引については国際的に開かれ過ぎた自由市場であり、常に外国人による買い占めの危険にさらされているといえよう。

 法律としては大正14(1925)年に制定された「外国人土地法」が存在するものの、この法律は具体的内容を政令に白紙委任(丸投げ)しているため、現行の憲法下では機能しない。

 とすると、一刻も早く、外国人の土地取得を規制する新たな法律を制定するしかないのだが、政府・国会の動きは鈍い。加えて、平成7(1995)年に発効したGATS(サービス貿易に関する一般協定)がネックとなっている。GATSでは、協定を結んだ相手国のサービス事業者を自国のサービス事業者と同等に扱う「内国民待遇」を保証しなければならない、と定められており、土地の権利について、日本人と外国人の待遇に格差を設けてはならないという国際ルールが存在しているのである。

 GATS加盟国の中には外国人の土地所有を禁じている国もあるが、これらの国は、加盟時に土地の取得に関する「留保」を行っているため、外国人に対して必要な制限を取ることが可能になっている。

 これに対して、日本は、この「留保」を行わなかったため、土地取得に関して日本人と待遇格差のある法律を作ることは「GATS違反」となってしまう。当時の日本政府がこの「留保」を行わなかったことが、今となっては大きな禍根を残している。

 外国人の土地取得は国家の存立にかかわる問題であり、緊急な法整備が必要であることは言をまたない。国会が機能不全に陥って喜ぶのは、土地を買い漁(あさ)る外国勢力である。一刻も早く、立法府たる国会が本来の機能を回復し、法整備に向けた建設的な議論を尽くしてくれることを期待したい。

                   ◇

【プロフィル】堀内恭彦

 ほりうち・やすひこ 昭和40年、福岡市生まれ。福岡県立修猷館高校、九州大学法学部卒。弁護士法人堀内恭彦法律事務所代表。企業法務を中心に民事介入暴力対策、不当要求対策、企業防衛に詳しい。九州弁護士会連合会民事介入暴力対策委員会委員長などを歴任。日本の伝統と文化を守る「創の会」世話人。趣味はラグビー。

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