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「世界平和と核廃絶訴える」 被爆体験証言・伝承者に委嘱書 広島

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「世界平和と核廃絶訴える」 被爆体験証言・伝承者に委嘱書 広島

 自らの被爆体験を語る被爆体験証言者と、被爆者に代わって体験や平和への思いを伝える被爆体験伝承者の委嘱書交付式が9日、広島市中区の原爆資料館で行われ、広島平和文化センターが証言者45人と、伝承者117人に委嘱した。このうち4月からは、証言者2人と伝承者28人が新たに活動を始める。

 証言者と伝承者の育成事業は、広島市が平成24年7月からスタートさせた。基本的に証言者は2年、伝承者は3年間の研修が組まれる。

 交付式では、広島平和文化センターの小溝泰義理事長が「証言者には思い出すのもつらい体験を、世界の未来のために語っていただきたい。伝承者は謙虚に被爆者の心を受け止め、伝えていってほしい」と呼びかけた。

 4月から新たに証言者活動を始める広島市東区の末岡昇さん(80)は、小学1年だった7歳のとき、原爆投下から12日後、爆心地から800メートルの祖父母宅に行くため広島市に入り被爆した。末岡さんは「原爆についての思いを、人に伝えたいと思うようになった」と応募の動機を話した。

 また、伝承者となる同市西区の佐々木佐久子さん(68)は「祖父と夫が被爆者。夫は生後15日で被爆し、原爆症による多発がんで8年半の闘病生活の末に亡くなった。世界平和と核兵器廃絶への被爆者の思いを伝えていきたい」と話した。