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高速道で紀伊半島一周へ道筋 串本太地道路の事業化決定

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 紀伊半島を高速道路でつないで一周する近畿道紀勢線(大阪府松原市-三重県多気町、約340キロ)のうち、未着工だった国道42号・串本太地道路に国の予算が配分され、事業化されることが決定した。完成すれば和歌山市から新宮市までが高速道路で結ばれることになる。観光振興や災害時の復旧活動への活用が期待でき、県民の利便性も格段に向上することから建設は県の悲願でもあり、実現に道筋がついたことに関係者からは喜びの声が上がっている。

 県道路政策課などによると、串本太地道路は、串本町鬮野川(くじのかわ)と那智勝浦町八尺鏡野(やたがの)を結ぶ18・4キロ。県沿岸部は南海トラフ巨大地震による津波被害が想定されていることから、全区間が予測される津波の高さ以上の場所に建設される。道路は片側1車線で、1日あたり約9千台の利用が想定されている。

 総事業費は約900億円で、平成30年度には調査費や設計費として2億円を計上。開通時期は今のところ未定だが、道路が完成すれば、大阪市から新宮市までの所要時間が30分近くも短縮されることから、大阪方面からの観光客の増加も見込めそうだ。

 また、現状では串本町や太地町など4町の住民で、1時間以内に重篤な患者の治療や診察が可能な第3次救急医療施設の南和歌山医療センター(田辺市)に搬送できるのは3割程度だったが、串本太地道路の完成後は5割以上に増えるという。

 災害発生時には避難路や救援物資を被災地に送る輸送路としての役割も期待されることから、南海トラフ巨大地震の発生リスクを抱える県は、道路の早期着工を求め、仁坂吉伸知事を中心に国側に働きかけてきた。毎年の政府要望で仁坂知事が繰り返し、道路の必要性を説明したほか、県や関係市町の職員も奔走してきた。

 このため、県や関係市町では歓迎の声が相次いでおり、串本町役場では事業化を祝して垂れ幕や幟を設置。一方、仁坂知事は「さまざまな機会をとらえて早期整備を強く求めてきたが、取り組みが実を結んだ」とした上で、「尽力していただいた方々に心からお礼を申し上げたい」とコメントした。

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