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樺太で国境線画定に尽力、「測量めぐる浦安の偉人」宇田川徳太郎の企画展 市郷土博物館

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 日露戦争後、樺太(からふと)で国境線画定事業に従事した宇田川徳太郎氏が残した写真や地図など約60点を展示する企画展「測量をめぐる浦安の偉人 宇田川徳太郎~ロシアとの国境線をつくった男~」が、浦安市郷土博物館(同市猫実)で開かれている。東アジアの近代史を理解するうえで貴重な教材となりそうだ。

 宇田川氏は浦安出身。明治時代、日露戦争に出征した。陸軍騎兵曹長として現地を偵察し、方眼紙に手書きの地図を作成。戦功によって勲章を授与された。

 日露講和条約によってロシア領だった樺太の南半分(北緯50度以南)が譲渡されることになり、明治39(1906)年、宇田川氏は境界画定事業に属員として参加。樺太に渡った。一行は宿営地を設け、森林を切り開いて通路を整備。天文観測や測量を行い、東海岸から西海岸まで約130キロの間に天測境界標石4基を設置した。

 宇田川氏は「樺太境界画定事業ハ実ニ愉快ナリキ。(中略)今思ヒ出シテモ胸ガ躍リ出ス様デアル」と記している。

 兵役を終えた後、浦安町役場に書記として務めた。その後、私立浦安家政女学院を創設。町長に就任している。昭和38年、83歳で亡くなった。几帳面(きちょうめん)な性格だったようで、当時の写真アルバムなどには撮影した年や場所、人名などを記している。また、地図の保存状態がよく、貴重な資料といえる。宇田川氏の子孫が寄贈し、今回、新収蔵品展が開かれる運びとなった。

 会場を訪れた池田芳詔さん(76)は「浦安町役場時代の集合写真にうちの祖父が一緒に写っている。浦安にすごい人がいたんだ」と感心していた。

 主任学芸員の林奈都子さんは「まさか、こんなに貴重な資料がまとまって出てくるとは思わなかった。展示品を見て東アジアの歴史を正しく学び返し、理解してほしい」と来場を呼びかけている。

 会場では江戸時代、伊能忠敬が作成した「伊能大図複製パネル」も特別展示されている。22日まで。午前9時半~午後5時。入場無料。月曜休館。問い合わせ(電)047・305・4300(同博物館)。

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