PR

地方 地方

キリシタン集落の景観守る 平戸市、棚田米のブランド力アップへ

Messenger

 今夏の世界文化遺産登録を目指す「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」の一つ、春日集落(長崎県平戸市)で収穫された棚田米が、海を渡りローマ法王へ贈られた。市は米のブランド力を高め、生産農家の支援や景観維持につなげたい考えだ。

 東シナ海を見渡す高台の斜面に、1枚当たり200~300平方メートルの水田が、だんだんと連なる。黒田成彦市長の一行は昨秋、ここで収穫した「春日の棚田米」の新米12キロを持参してバチカン市国を訪問した。枢機卿を通じてローマ法王に贈った。

 長崎では、徳川幕府の弾圧から逃れてひそかに信仰を続けるため、キリシタンが人里離れた場所や離島に集落をつくった。平戸市などによると、禁教期の信仰様式を続ける住民組織が、1990年代末まで市内各所に存在していた。

 生産者の寺田賢一郎さん(60)は「16世紀の安土桃山時代に信仰を広めた宣教師や、江戸時代の禁教期を生きた人々が食べたご飯の味わいを、ぜひ知ってほしい。湧き水を使った栽培がうま味の秘訣だ」と語った。

 ただ、春日集落の棚田米の生産現場にも、過疎化の波は押し寄せる。計約15ヘクタールの水田を、寺田さんら18軒が手分けをしながら維持している。

 「作り続けなければ、景観は消えてしまう」と、地元は危機感を募らせる。知名度や需要を高めるため、市は地元業者と協力し、棚田米を原料にした菓子やパンの開発に力を入れる方針だ。

 「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」は今夏、国連教育科学文化機関(ユネスコ)が登録の可否を最終審査する。

あなたへのおすすめ

PR

PR

PR

PR

ブランドコンテンツ