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出雲国分寺の「鬼瓦片」新たに1点確認 過去に発見の瓦と断面一致

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出雲国分寺の「鬼瓦片」新たに1点確認 過去に発見の瓦と断面一致

 奈良時代の松江市に建立された「出雲国分寺」の建物に使われていたとみられる「鬼瓦」片1点が新たに確認され、市まちづくり文化財課が22日、発表した。過去に見つかった鬼瓦片1点と断面が一致して瓦の文様が明らかとなり、同課は「謎の部分が多かった出雲国分寺鬼瓦の全容解明につながる」と期待している。

 新たに確認された鬼瓦片は長さ33センチ、最大幅20センチ、厚さ6センチ。周縁部に丸い突起の珠文が施され、目や鼻のような文様が描かれている。国史跡・出雲国分寺跡付近の住民が昭和20年代、農地を耕作していた際に見つけ、長らく自宅で保管。同課が昨年8月、その付近で国分寺の寺域確定調査を実施していた際、寄贈の申し出があった。

 出雲国分寺は750年代の創建と推定され、金堂や講堂、塔などがあったとみられる。一帯から数万点に及ぶ瓦片が出土したが、鬼瓦片はこれまで2点しか見つかっていなかった。

 今回確認された瓦片は、そのうちの1点と断面が一致。つなぎ合わせると、つり上がった目で眉間にしわを寄せ、キバのある口を開いた霊獣のような文様が浮かび上がる。さらに、同寺院に瓦を供給していた窯の遺構で過去に見つかった未完成の瓦片とこれらを組み合わせると、鬼瓦は高さ43センチ、幅47センチのアーチ形だったことが推定される。

 これらの遺物は、松江市の島根県立八雲立つ風土記の丘展示学習館で24日から開かれる発掘調査速報展で公開される。