PR

地方 地方

大槌町旧役場庁舎解体へ 可否同数、根深さ浮き彫り 岩手

Messenger

 解体か保存か-。町を二分してきた岩手県大槌町の旧役場庁舎の解体経費を計上した平成30年度補正予算案を可決した15日の町議会。東日本大震災から7年、首長が犠牲になった唯一の庁舎で追悼の場だった旧役場庁舎の帰趨をめぐる採決は6対6の可否同数。議長裁決で可決となったが、問題の根深さを改めて浮き彫りにした。

 この日の正午すぎ、小松則明議長が議案の可決を宣言。傍聴席でガッツポーズをして、笑顔をみせたのは解体賛成派。反対派は一様に表情を曇らせた。

 賛成した及川伸町議は「旧役場庁舎は新しい町づくりの足かせになっていた面もあった」と話す。反対した東梅守町議は「解体し、写真や映像だけしかなければ、町まで足を運ぶ必要がなくなる」と憂えた。

 結果的に議案を可決させた判断について、小松議長は「なぜ、ここでこんなことになったのかとの恨みから、あそこ(旧役場庁舎)で手を合わせられない人がいる」と説明。今後整備する「鎮魂の森」が町民の追悼の場になると強調した。

 建築業の男性(70)は「町議が解体に賛成、反対でぶれていた。どちらの味方にも敵にもなりたくないというのが町民の本音。どっちでも良いという人も結構多かった」と“厭戦”感を漂わせる。

 「全国から大きな支援をいただいて今の大槌町がある。旧役場庁舎は町民だけのものじゃない。解体を全国の皆さんにどう説明したらいいのか。申しわけなくて…」。深々と頭を下げる主婦(66)の姿も傍聴席にあった。

あなたへのおすすめ

PR

PR

PR

PR

ブランドコンテンツ