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益城町の「九州ラーメン党」が東北支援へ 被災地同士が手つなぎ復興

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 被災地支援に取り組む熊本県益城町のNPO法人「ボランティア仲間 九州ラーメン党」(浜田龍郎理事長)が10日、東日本大震災発生から丸7年となる宮城県石巻市へ、ラーメン炊き出し交流会に出発する。熊本地震の際には、宮城の人々が熊本へ支援に駆けつけた。2つの被災地の人々は手をつなぎ、復興へ進む。 (谷田智恒)

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 益城町古閑の九州ラーメン党が営む店舗駐車場で9日、出発式があった。理事長の浜田龍郎氏(73)と、ボランティア仲間約40人が集まった。

 「熊本地震のときは、宮城からも多くの支援が寄せられた。そのお礼を申し上げ、熊本の現状を伝えたい。被災地同士手をつなぎ、頑張りたい」

 浜田氏は、こうあいさつした後、見送りの人々と一緒に「東北に元気を届けるぞ!」と気勢を上げた。

 支援交流には、県内からボランティア3人が同行する。その1人で、八代市でプレハブ住宅製造会社を経営する満岡泰氏(66)は「7年が経過しても、東北はまだまだ被災地。現地の人を元気づけたい」と述べた。

 九州ラーメン党は、平成4年に発足した。長崎県の雲仙・普賢岳噴火(3年)の際に、ラーメン店を経営していた浜田氏が、被災した福祉施設で、ラーメンを提供したのがきっかけだった。益城町を拠点に、12年から通所型障害者作業所「そよかぜ福祉作業所」を、昨年7月からは障害者も働くラーメン店を運営している。

 結成以来、阪神大震災(7年)や東日本大震災(23年)など大規模災害が起きるたびに、被災地へ赴いた。温かく、おいしいラーメンは、被災者を励ました。これまでに提供したラーメンは10万食を超えるという。

 東北の被災地を訪れたのは延べ21カ所で、ラーメン4800食を届けた。特に石巻第4仮設団地の住民と、交流を続けてきた。

 だが、28年4月の熊本地震で、浜田氏自身が被災者となる。益城町福富の福祉作業所兼自宅は倒壊こそ免れたが、室内はめちゃくちゃになり、車中泊を余儀なくされた。それでも、本震の翌日の4月17日から炊き出しを始めた。被災者支援が九州ラーメン党の「使命」だった。

 県内外から集まるボランティアの受け入れにも力を入れた。

 そこに、九州ラーメン党のラーメンを食べた石巻市の人々が、「恩返しをしたい」と駆けつけた。石巻の仮設住宅などで集めた義援金を持参し、多忙な浜田氏に代わって自宅を片付けた。浜田氏は車中泊から解放された。「被災地でやってきたことのお返しが来た。ボランティアを続けてきてよかった」。大変な時期だけに、浜田氏は喜びに満たされた。

 今回、浜田氏らは10日に出発し、11日に石巻第4仮設団地での慰霊祭に参列する。現地ボランティア団体の協力も仰ぎ、自慢の豚骨ラーメンを振る舞い、交流会を開く。

 復興が順調に進み、石巻第4仮設団地は、年内で住民全員が退去することが決まった。同団地での支援交流は最後となるが、九州ラーメン党は、別の仮設住宅で支援を続ける方針という。

 浜田氏は「熊本の復興は緒に就いたばかり。7年目にして、仮設住宅退去に漕ぎ着けた東日本被災地の現状も学びたい」と話した。

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