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亀山「旧田中家住宅」の古文書調査で当時の関宿の一端明らかに

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 ■江戸期に質屋→財成し名士に

 東海道の宿場町、関宿にある「旧田中家住宅」(亀山市関町新町)の主は、質屋から金融、山林業などへと手を広げ、文化人としても活躍していたことが、残された古文書から分かった。調査を担当した同市歴史博物館の澤田ゆう子学芸員は「江戸時代の関宿にどんな商売があったかはあまり明らかになっていない中で、田中家の商売が分かった意義は大きい」と話す。

 旧田中家住宅は、千葉県在住の田中家10代当主が「町並み保存に役立てられれば」と平成20年、市に寄贈。24年に主屋(おもや)、土蔵、長屋門など建物5棟が市の有形文化財に指定された。

 同博物館は、27年度から同住宅に伝わる7644件に上る古文書を分析。明和4(1767)年の質証文などで江戸中期に質屋を営んでいたことが裏付けられた。また、漆器の包み紙からは、古着や古道具を扱う「古手屋(ふるてや)」も手がけていたことが判明。紙を広げると、手付金の基準や掛け売り禁止など古手屋仲間のルール「定(さだめ)」が書かれていた。周辺に同業者がいたこともうかがえるという。

 土地などを担保に金貸し業も営み、明治時代には周辺に広大な土地を所有し、水田から上がる米や造林業で財を成していった様子も古文書から浮かび上がった。

 分析した資料の中には、「華道の大家」だったとされる田中家6代当主の田中亀(き)甫(ほ)の一周忌に描かれた法要挿花の作品集もあった。その内容から、地元の人を弟子に持つ師範だったことも分かった。

 旧田中家住宅を含む江戸~明治の町家200軒余りが軒を連ねる関宿は、国の伝統的建造物群保存地区。ただ、それぞれどのようにして生計を立てていたかなど分からない点が多い。今回の分析でその一端がうかがい知れるという。

 同住宅に関する資料調査は3月で終了する。11日午後1時半~3時、同館で澤田学芸員による歴史講座「旧田中家住宅から見つかった古文書を紐解(ひもと)いたら…」が開かれる。無料。

 問い合わせは同館(電)0595・83・3000。

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