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球磨焼酎、鉄路で首都圏へ 卸売業者も協力 「モーダルシフト」で販路拡大狙う

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 熊本県の人吉、球磨地方の特産品、球磨焼酎のメーカーが、トラックから鉄道コンテナ輸送に切り替えるモーダルシフトによる首都圏での販路拡大を検討していることが6日、分かった。複数の銘柄を一括配送することで、輸送コストを抑える。鹿児島で同様の効率化策が導入され、人手不足が深刻なトラック運転手の負担軽減にも一役買っている。(村上智博)

 国土交通省九州運輸局は今年に入り、鹿児島の先行事例を踏まえ、球磨焼酎酒造組合(人吉市)に対し、モーダルシフトを提案した。

 同組合所属の28の蔵元は現在、個別に首都圏に出荷している。ただ、少量の商品を送るには輸送コストが高くなる。運輸局の提案を受けて、同組合はモーダルシフトに加え、輸送の共同化の導入を検討している。

 組合内では、熊本県八代市にあるJR貨物の駅に、新たに集配センターを設置することや、可能な蔵元が先行して共同配送を始める案が浮上している。

 同組合の田中幸輔専務は「物流コストは今後、より高くなると想定される。効率化はこれまで以上に積極的に図るべきだ」と語った。

 先行する鹿児島県では、卸売業者も参加し、モーダルシフト、共同輸送を進める。

 鹿児島では、離島も含め県内全域に中小の蔵元が散在する。

 卸売りの日本酒類販売(日酒販、東京)は平成25年秋から各蔵元の商品をいったん集約し、鹿児島市で鉄道コンテナ(5トン)に積載している。貨物列車で都内まで運ぶ。

 蔵元一つ一つは少量だが、集めることで積載率が高まる。現在は蔵元7社が共同配送に参加している。

 「鉄道コンテナ輸送を採用したことで、結果としてトラック運転手の負担を軽減できた。商品集積によってスケールメリットも働く」(日酒販の担当者)という。環境への負荷も低減できる。

 トラック運転手不足は深刻化している。運転手の過重労働に加え、荷主の中小企業にとって、輸送コストの上昇が社業を揺るがす。

 政府は、運転手不足に対応しようと、物流の省力化へ企業間の連携を支援している。平成28年には改正物流総合効率化法が施行された。

 九州運輸局も局内に物流効率化政策推進本部を設けた。同本部は、九州に生産拠点を持つ企業に対し、輸送方法の切り替えを促している。

 九州運輸局の加賀至局長は2月28日の記者会見で「モーダルシフトでは多くの荷主を巻き込んだ取り組みが欠かせない。働き方改革の観点からも、物流の効率化にさまざまな工夫が重要になる」と述べた。

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