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防災ヘリ墜落1年 「大空から見守って」 追悼式遺族、消防関係者ら参列 長野

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 県消防防災ヘリコプター「アルプス」の墜落事故から1年となった5日、松本市のホテルで追悼式が開かれた。殉職した消防隊員ら9人の遺族や同僚、友人は悲しみを新たにし、阿部守一知事は、消防防災航空体制の安全確保に向けた取り組みに尽力することを誓った。県はすでに、新機体や操縦士らを民間からリースし、近く業務を再開するが、課題は山積している。(太田浩信、三宅真太郎)

 「(残された)家族や再開する県消防防災航空隊を、大空から見守っていてください」

 遺族や消防関係者ら約90人が参列した追悼式で、殉職隊員が所属した県消防防災航空センターの柴崎正行航空隊長は、仲間を失った悔しさから涙声で天国に語りかけた。

 式場内の献花台に飾られた遺影に向かい、同僚7人が追悼の辞をささげるたびに、会場からは嗚咽(おえつ)が漏れた。献花した遺族の中には、愛する家族の遺影を見上げ、ハンカチで目頭を押さえながら、悲しみに耐えている姿もあった。

 主催者を代表して追悼の言葉を述べた阿部守一知事は「多くの県民に愛されたあなた方を誇りに思う」と、強い使命感を持って山岳救助などの危険な業務に当たった殉職隊員をたたえた。名前を読み上げる場面では、涙声で言葉に何度も詰まり、部下を失った責任感にさいなまれていた。

 上田市の母袋創一市長は、殉職隊員の派遣自治体を代表し、県消防防災航空隊がヘリの運航を再開すると報告。「悲しい事故を繰り返さないよう、安全第一の消防防災航空体制をつくっていく」と力を込めた。

 式場の外には、一般向けの献花台と記帳台も設けられ、多くの県民が弔問に訪れた。

 高嶋典俊さん=当時(37)=と中学時代に同級生だった松川村の男性は、同じ年頃の子供がいるといい、高嶋さんの無念さを思いやり、「花をたむけることしかできないのが悔しい」と唇をかんだ。

 県消防防災航空隊は7日から、民間からリースした新機体と操縦士らによる飛行訓練を始める。

                   ◇

 水崎厚史・消防防災航空センター消防隊長「みんなの熱い思いと一緒に、県の安全を守る航空隊を築いていく。大空から勇気と力をください」

 斎藤祐治・松本広域消防局消防司令補「熱く語りあった未来のために、一歩ずつ前を向いて歩いていく。残された家族を見守っていてほしい」

 関英之・上田地域広域連合消防本部消防司令「同期、友人として、誇らしく輝いた存在だった。皆さんの高い志に恥じることのないよう一層努力する」

 佐塚正樹・佐久広域連合消防本部消防司令補「お互いに負けず嫌いで、良き仲間で良きライバルだった。もう一度、一緒に仕事をしたかった」

 有賀辰徳・松本広域消防局消防司令補「救助の理想を語りあったのが懐かしい。熱い救助魂が私の心に生きている。今も最高のライバルです」

 中村敦・北アルプス広域消防本部消防士長「消防本部では、月命日の5日を『安全管理の日』とした。これからも見守っていてほしい」

 柴崎正行・消防防災航空センター航空隊長「ずっと夢であってほしいと思い続けてきた。一致団結して航空センターの再構築に取り組んでいきます」

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