産経ニュース

映画「棘の中にある奇跡~笠間の栗の木下家~」 「栗の街」舞台、心温まる物語

地方 地方

記事詳細

更新


映画「棘の中にある奇跡~笠間の栗の木下家~」 「栗の街」舞台、心温まる物語

 栗の生産量日本一の笠間市を舞台にした映画が完成した。題名は「棘(とげ)の中にある奇跡~笠間の栗の木下家~」。ほぼ全編を同市内で撮影し、愛知県を皮切りに東京、大阪、海外での上映も予定している。2月25日に笠間市内で行われた完成記念特別上映会には500人を超える市民が駆けつけ、心温まるストーリーに胸を打たれた。(上村茉由)

                   ◇

 主人公の渋谷有香は売れない女優。毎年、栗の収穫時期にアルバイトで訪れる同市内の木下家に、今年は謎の青年が現れ、共に暮らすことになる。徐々に青年と打ち解けていく有香だったが、そのうち木下家のおばあさんに異変が起こるストーリーで、故郷や家族、人と人とのつながりの大切さ、温かさを描いた作品になっている。

 監督は、テレビドラマ「ごめん、愛してる」(平成29年、TBS)の演出などを務めた植田尚さん(49)。水戸市の米農家を描いた「ViVA!Kappe」も手がけ、茨城の農業をテーマにした映画は2作目になる。

 「茨城はいい意味で田舎。帰る場所、温かい場所というイメージ」と語り、ロケ地として茨城を絶賛する。農業を題材にした映画を撮りたいと考えていたところ、水戸市出身のプロデューサーから笠間のことを聞き、「栗を題材にハートフルなものを作ろう」とひらめいたという。

 昨年9月、約10日間にわたって笠間市内のロケを実施。作中には笠間稲荷神社やJR笠間駅、市内の飲食店などが登場するほか、名物のいなりずしや栗を使った料理を食べる場面もある。

 「ViVA!Kappe」に続いて、主演は西尾舞生(まう)さん(31)。謎の青年役で人気エンターテインメントグループ「BOYS AND MEN」の勇翔さん(25)、有香の事務所の社長役で水戸市出身の俳優、渡辺裕之さん(62)らが出演している。上映会では出演者らが舞台あいさつに立ち、会場を盛り上げた。

 西尾さんは「収穫のシーンで、足を使って(栗の)いがを開くのが難しく、練習した」とロケの裏話を披露。「笠間を全国に発信したい。地元の皆さんも一緒に映画を盛り上げてほしい」と呼びかけた。

 同作は3日から愛知県で公開。4日には笠間市地域交流センターともべ「トモア」(同市友部駅前)で行われる「第1回かさま映像コンペティション」の中でも招待上映される。水戸市内での上映も計画している。