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不祥事最多の福岡県警、教育・職場改善に模索 「アクティブ・ラーニング」導入

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不祥事最多の福岡県警、教育・職場改善に模索 「アクティブ・ラーニング」導入

 福岡県警は昨年1年間、全国で最も多い懲戒処分者を出した。昨年6月に発生した母子3人殺害事件では、今月21日に元巡査部長(39)を、妻に続いて子供2人への殺人容疑で、再逮捕した。県警は倫理教育の見直しや風通しの良い職場づくりを進めるが、特効薬はなく模索は続く。

 福岡県警の昨年1年間の懲戒処分者は元巡査部長も含め23人に上り、警視庁(21人)、大阪府警(19人)を抜いて全国最多となった。

 「異常事態」とする福岡県警は昨年8月、本部長をトップとする再発防止の検討会を設け、座学が中心だった倫理教育の見直しに着手した。参加者に「警察官の誇り」や「使命感」を議論・発表させる「アクティブ・ラーニング」を導入した。主体的に考えさせるのが狙いで、全警察官に定期的に体験させる方針だという。

 元巡査部長を含め勤務態度に問題がみられないのに不祥事を起こす例が多いことから、幹部らには部下との意思疎通を密にし、悩みを早期に把握するよう指導した。

 ただ、今月12日に南署の巡査長(29)が酔ってマンションの窓ガラスを割った疑いで現行犯逮捕されるなど不祥事は続く。「効果がすぐに出るわけではないと思っている」と県警幹部は長期的な取り組みを覚悟する。

 全国の警察官約26万人のうち30代以下が6割を占める。ジャーナリストの大谷昭宏さんは「業務量が増える中、若い世代への研修や目配りが追いついていない警察もある。今回の事件の背景を警察全体として検証する必要がある」と指摘した。