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赤ひげ大賞に小千谷の藤巻幹夫医師 90歳「できる限り続ける」

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赤ひげ大賞に小千谷の藤巻幹夫医師 90歳「できる限り続ける」

 地域医療に献身的に取り組む医師を顕彰する第6回「日本医師会 赤ひげ大賞」に県内から藤巻医院(小千谷市真人町)の理事、藤巻幹夫医師(90)が選ばれた。冬には3メートルを超える雪に覆われる豪雪地帯で、今も外来の患者をほぼ毎日診察し、週3回の往診を続ける。現役として現場で活躍し、最高齢の受賞者となった藤巻氏に喜びの声を聞いた。 (松崎翼)

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 --受賞おめでとうございます

 「めでたいのかめでたくないのか、よく分かりませんが、これまでやってきたことの一つの記念になるので良かったです」

 --地域の人から絶大な信頼を寄せられている

 「患者は生まれた当時から見続けてきた人ばかり。もうみんな、おじいさんやおばあさんになって、何だか不思議な感じがしますね」

 --昔は交通環境も悪く苦労が多かった

 「私が若いころは車もなく、冬の往診はかんじきをリュックサックに結びつけ、むじなのように一晩中かけて雪深い山地を歩き回った。もちろん看護師を連れて歩くわけにもいかない。家路につくのは朝方の4時ごろ。その後すぐに外来が始まる過酷さで、あのころは大変でした」

 --医師として一番うれしかったことは

 「私は産婦人科の医師なので、生まれたての赤ちゃんの元気な顔を見るのが一番うれしい」

 --平成16年10月の中越地震では被災地を奔走した

 「できる限りのことはしてあげなきゃと思い、避難所に臨時の診療室をすぐに開設しました。自分でハンドルを握り、山奥の村落をできる限り回って診察しました」

 --診察で意識していることは

 「とにかく笑顔で接すること。面白くない顔をするのが一番悪い。明るい世の中で生活することが一番大事じゃないですか。明るい世の中を作るには自分で明るくならなくちゃ。どんな状況でも嫌な顔はしないことです」

 --健康の秘訣(ひけつ)は

 「毎日食べる越後米コシヒカリとお酒。孫と遊ぶことも元気の源になっていて、孫と相撲を取ることもありますよ」

 --今後は

 「以前の手術の写真を見て、もっとこうやってればよかったかなと思うことが今でもあります。いつまで生きられるか分からないですが、できる限り医者を続けていきたいですね」

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【プロフィル】ふじまき・みきお

 昭和2年、長岡市生まれ。昭和医学専門学校(現昭和大)を卒業後、産婦人科医として東京鉄道病院(現JR東京総合病院)に6年ほど勤務した後、地元に戻り、父の敏太郎さんが院長を務めていた藤巻医院で診療を始めた。小千谷市の予防接種医を40年以上担当するとともに、学校医としても子供たちの健康管理に尽力している。

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【用語解説】「日本医師会 赤ひげ大賞」

 日本医師会と産経新聞社が共催し、地域に密着して人々の健康を支えている医師の功績を顕賞。広く国民に伝えるとともに、次代の日本を支える地域医療の大切さをアピールする事業として平成24年に創設。全国の都道府県医師会から推薦された候補者から、毎年1回、5人を選考会で選定し表彰する。

【主催】日本医師会、産経新聞社

【後援】厚生労働省、フジテレビ、BSフジ

【特別協賛】太陽生命保険株式会社