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【福島県民の警察官 受章者横顔】(下)棚倉署笹原駐在所主任・草野邦也巡査部長(56)

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【福島県民の警察官 受章者横顔】
(下)棚倉署笹原駐在所主任・草野邦也巡査部長(56)

 ■地域住民と親密交流

 「毎日同じことをしたくない」。警察官を志した動機だ。昭和59年に巡査拝命。棚倉署の外勤を振り出しに現場で経験を積んだ。平成13年に会津坂下署横田駐在所に配属されて以来、約17年間、4つの駐在所で地域の安心・安全を守り続ける。横田駐在所では約800世帯と濃密な関係を築き、結婚式の仲人も務めた。

 白河署白坂駐在所時代には、栃木県で下校中の小学生が連れ去られ、殺害された事件が発生。これを機に、防犯活動に住民の力を借りて「見まもり隊」を結成した。当時は地域住民の防犯活動への意識は希薄で、先駆的な取り組みと注目された。

 三春署(現田村署)瀬川駐在所を経て、24年に棚倉署笹原駐在所へ。

 「真面目なことばかり言っても、聞いてもらえない。たまには冗談も言わないと」。対応は常に自然体。だから、住民も気軽に声をかけられる。住民とざっくばらんに話す姿は「駐在さん」というより「ご近所さん」の方がしっくりくる。勤務を離れてもソフトボールチームにも参加するなど、並々ならぬ“地元愛”の持ち主だ。

 「人が好きなんでしょうね」とは妻、順子さん(52)の評。順子さんも地元に溶け込み、地域の人たちと散歩を欠かさない。昨年4月には、川で中州に取り残された男性を発見、救助に一役買った。そのとき、真っ先に連絡したのは、もちろん夫。見事な夫婦の連係プレーだった。(内田優作)