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【福島県民の警察官 受章者横顔】(上)警備部災害対策課災害対策2係長・星秀一警部補(58)

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【福島県民の警察官 受章者横顔】
(上)警備部災害対策課災害対策2係長・星秀一警部補(58)

 ■「減災」の発想で臨む

 県民が安心・安全に暮らせるよう、日夜職務に精励する警察官を顕彰する「第33回福島県民の警察官表彰」(産経新聞社、福島テレビ共催)の表彰式が16日、福島市のホテル辰巳屋で行われる。「県民の警察官章」を受章する警備部災害対策課災害対策2係長、星秀一警部補(58)と、棚倉署笹原駐在所主任、草野邦也巡査部長(56)の横顔を2回にわたり紹介する。

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県警きっての災害対策の専門家。災害警備訓練の企画・調整や東日本大震災の行方不明者捜索の先頭に立つ。

 警察官だった叔父の勧めで、昭和58年に県警に入った。34年間の警察生活の中で約29年間は警備畑を歩んだ。指名されて、阪神大震災の対応に追われる兵庫県警に派遣された経験も。当時8歳と3歳の娘が気にかかったが、妻、美幸さん(56)に背中を押された。現地での巡回活動で交通ルールの乱れや少年の非行に直面し、被災地での秩序維持の重要性を痛感した。県警から兵庫県に派遣された6人のうち5人は、災害対策とは別の分野に。「自分くらいは頑張らなければ」。腹をくくった。

 東日本大震災発生時は、須賀川署で警備係長を務めていた。「われわれがしっかりしないと、治安を守れない」。強い思いを胸に、関係機関との調整のほか、藤沼湖決壊で行方不明になった住民の捜索などに奔走した。関係機関との「顔の見える関係」が、災害対策の要諦だと気付かされたという。

 毎月、東日本大震災の行方不明者捜索で現場に出る。捜索のたび、「復興が進んでいる分、現場がどんどん変わってしまう」と気をもむ。

 「災害はゼロにはならない」と、被害を最小限にする「減災」の発想で対策に臨む。「被害に遭わないために家庭で話し合ってほしい」。災害対策のエキスパートは県民にメッセージを送り続ける。(内田優作)